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2007/03/13
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カテゴリ: 教育
 中央教育審議会の答申が纏まりましたが、拙速の感を禁じ得ません。安倍首相のアイデンティティは憲法改正と教育再生ですから内閣の命運を懸けたようですが、小泉改革で権限が地方に移管された文部科学省の復権運動のように思えます。
 教育委員会の不祥事が目立ちましたが、国の権限強化は地方分権への流れに逆行します。未履修問題でも文部科学省も問題を把握しており、地方の教委に出向していたキャリア官僚も了承済みのことでした。地方の責任だけを問えません。
 むしろ、都教委のような教育現場を混乱に陥れている強権発動の方が教育に与える影響は大きいでしょう。国の権限強化は教委の権限強化を招き、教育現場を萎縮させる可能性があります。教育に強権を発動する文教政策は戦前回帰です。
 教育の抱える問題の根本は義務教育で履修させるべき教科が多すぎるところにあります。義務教育では読み、書き、算盤を徹底的に教え込むべきです。特に古典の素読を取り入れ、日本語のリズムと漢字を子供の時に覚え込ますべきです。
 義務教育にゆとり教育や英語を履修させるような発想を文部科学省が持ち込む間は国に義務教育を任すことはできません。日本語すら満足にできない子供を生み出す教育の方向を日本語、算術重視の教育へと変えなければ日本は滅びます。
 日本の戦後教育の平等主義が結果として教育格差を生んできました。公立校の平等教育を迂回し、私立校によるエリート教育を目指す親が増えてきたからです。親の所得格差が子供の教育格差に繋がり、結果として格差が固定するからです。
 団塊の世代は受験地獄だと言われましたが、親の所得格差は子供の教育格差には繋がりませんでした。名門公立高校出身者の方が一流大学に合格できたからです。ちなみに東大合格者ランキング1位は圧倒的大差で都立日比谷高校でした。
 私立校は公立校を補完する役割を担っていました。貧しい家庭の子弟が公立大学には大勢いました。授業料も月1000円でした。奨学金とアルバイトだけで大学を卒業できる時代でした。能力があり、努力する者には道が開けていました。
 現代は富める家庭でなくては子供に十分な教育を施せない時代になりました。政府は結果平等主義ではなく機会平等主義を政策として掲げるのならば、教育格差を解消しなければなりません。格差を乗り越える道が必要不可欠だからです。

 教育再生は義務教育再生に掛かっています。政策ではなく哲学が必要とされているのです。小手先の法律を弄くるよりも前に教育論の立て直しが必要なのです。日本人として最低限必要な知識、教養を得られる道を確立する必要があるのです。
 日本では教育を受ける権利が阻害されています。公教育では平等主義が標榜され、能力別のクラスが普及しません。学区制が学校間格差を否定し、エリート教育を否定しています。貧しい家庭の子弟のためにもエリート教育が必要なのです。
 機会平等主義は教育の機会が平等でなければ格差を固定してしまいます。日本の高度成長を支えたのは良質な教育でした。公教育が教育の主流を担っていたからです。貧しい家庭の子弟でもエリートになれる道が開かれたいたからです。





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最終更新日  2007/03/13 09:12:45 PM
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