瀬戸キリスト教会牧師 西風の会代表 堀 俊明  精神障害2級 (躁鬱病,アルコール依存症)

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2007/03/23
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カテゴリ: 医療
 厚労省はタミフルの服用に際する注意を喚起しました。従来の副作用がないとの立場を変更し、副作用があることを前提にした調査を行うようです。厚労省は薬害エイズ訴訟、C型肝炎訴訟でも行政の不作為を厳しく追及されています。
 厚労省は国民の健康を守る立場にありながら、製薬会社にお墨付きを与える役を演じてきました。血液製剤からエイズ、肝炎に感染することを知りながら放置していたとしか思えません。国民の健康よりも製薬会社の利益を優先したのです。
 タミフルの場合も副作用が問題にされても、厚労省はタミフルの副作用を全面的に否定しましたが、医療事故情報を隠蔽していました。さらに副作用がないとの調査結果を出した調査委員の中には製薬会社との利害関係者がいました。
 マスコミからの激しい追求を躱しきれず、終に事務次官自らが調査のやり直しを指示しました。行政の視線の先には国民がおらず、製薬会社だけがいるようです。タミフルによる医療事故が報告されたときの対応が根本的に誤っていました。
 医療事故は疑わしきは罰するぐらいの姿勢で取り組まなければ被害者が出てから対応を変えても遅いのです。アメリカならば集団訴訟が起きているでしょうが、日本では被害者が訴訟を起こすためには越さなくてはならない壁が高すぎます。
 一方、薬には副作用があって当たり前です。服薬のメリット、デメリットを勘案するのが医者の役割ですが、日本では余りにも安易にタミフルを使いするようです。世界のタミフルの過半数以上を日本の患者が消費しているのも異常です。
 タミフルは新型インフルエンザの特効薬ですが、世界における備蓄は遅れています。特に発生が予想される東南アジア、中国では備蓄が十分とはいえません。一度発生したら、感染の拡大を阻止するためにはタミフルの大量投与が必要です。
 さらに発生地で感染拡大を阻止できなければ忽ち全世界に感染が拡大します。タミフルの備蓄、医療設備、栄養状態などにより死亡率に格差が生じます。新型インフルエンザの流行が富める国と貧しい国との格差をさらに助長します。
 またタミフルの濫用はタミフルに耐性を持つウィルスの出現を促します。現在はまだワクチンの開発に成功していませんから、タミフルが唯一の治療薬です。タミフルに耐性を持つウィルスが発生し、流行したら手の打ちようがありません。

 特別な事情のある人にだけ、健康に問題がある人、ご老人などに限り投与すれば良いと思われます。日本以外の先進国でのタミフルの消費量を考慮すれば、患者の置かれた状況を医師が慎重に考慮して投与されていると思われるからです。
 タミフル投与を助長している日本の医療体系を再考するには良い機会でした。医療費削減を掲げながら、医療費の無駄遣いを助長しているのが保険診療報酬体系です。それを裏から支えているのが厚労省です。天下り先が大切だからです。
 医師も患者も意識を変えなくてはなりません。抗生物質やタミフルは劇的に効くがゆえに濫用しがちですが、耐性菌、耐性ウィルスの出現を考慮しなければなりません。なるべく不必要な投与を避け、本当に必要な時に備えるべきです。





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最終更新日  2007/03/23 08:32:01 PM
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