ある内科医の独り言

ある内科医の独り言

PR

プロフィール

どくちる

どくちる

カレンダー

フリーページ

キーワードサーチ

▼キーワード検索

2005.08.15
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
ご存じの通り僕はリーマン医者だ。個人で就職したわけではなく医局からの『派遣』という形で仕事をさせてもらっている。でも雇用されるに当たって雇用契約なんて結んだ記憶もなく、給料や保険なんかは今勤めている病院のものだ。このあたり、一般の派遣会社とは少し様相が違うのかもしれない。

まぁ、何はともあれ今の給与体系はほかの職員の方々と同じくリーマン制だ。多少の残業手当や宿直手当なんかが付くけれども患者さんをたくさん診ようが朝から高校野球を見ていようが給料は同じだ。

そんなことがあるので、真剣になって働く医者ほどモチベーションは低くならざるを得ない。稼ぎの面からすればどう見たって病院という会社に貢献しているはずなのに、給料はテレビの番をしているドクターと変わらないのであれば、もうイヤだということになりかねない。

しかし、田舎の公立病院はそうしたことなどお構いなしだ。能率を上げよう、なんてスローガンはそのほかのもに比べれば優先順位は低い。能率なんてどうだっていい、親方日の丸なんだぜ……そしてあるのは現在の利権を保持し、保身することだけだ。

旧態依然の病院はいずれ滅びる。しかし公立病院はおいそれと潰していくわけにはいかない。地域住民の健康を守る砦として機能する以上、砦を瓦解させてしまってはならないという命題が常に課せられているからだ。

だから役人根性丸出しの事務方は砦を変えようなんてことはしない。そんな大がかりな工事は自分の次の代に任せたい、だって面倒なんだもん、ということらしい。そこで年度末の道路工事のようにどうでもいい場所を掘り返してみては埋めていくという、うわべだけの小改変を続けていく。

とりあえず見た目がきれいなので、患者さんの数が激減したりすることはないが、砦の芯となる部分はすでに腐り始めているので、これから先どれだけの耐久性があるのかは予想もつかない。そうした面倒なことはすべて先送りだ。

病院という特殊な立場上、利益のみを追求するわけにはいかないのは当然だ。しかし、全く利益を追求しなくなると考えることをやめてしまう。考えなくても一定の利益があるから、赤字が出てもお上が何とかしてくれるから……。

だが、最近の傾向はそうではなくなってきている。公立の病院が平気で統廃合されていく冬の時代だ。それでもウチの病院はのんきなものだ。まさか自分たちの身にそうした不幸ごとが襲いかかるなんて思ってもいないらしい。このあたり、自覚症状のない糖尿病の患者さんと同じような印象だ。すべては対岸の火事、自分には関係ないといって憚らない。



公立病院だからこそ純粋な利益は追求しなくてもいい。しかし能率は追求せねばならないし、追求してほしいのだ。ウチの病院の事務方には能率改善を基本方針に据えていただきたいものだがどうなることやら……orz。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2005.08.15 09:42:18
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

お気に入りブログ

前向きに生きよう! ちぇりー1121さん
ココロツブヤキ ごまな=manaさん
人間について研究中  セルフケアキネシオロジーさん
スマイル上原の泣き… スマイル上原さん
尾張西クリニック … 尾張西クリニック院長さん
人気整体師の患者へ… タッチフォーヘルス・バランス調整法さん
グリザベラの館 グリザベラ4163さん
お気楽専業主婦~怒… キティ7171さん
ママのひとりごと bouge-tsuさん

コメント新着

坪野和子@ Re:コンサバ(08/13) 海外からの退院証明書の翻訳ボランティア…
一般人@ Re:55歳で医学部受験、その先には……(07/02) その年齢で受かった方が社会にはマイナス…
しろ(人間・♀) @ 電子カルテ はじめまして。 昨日より、私の職場は電…
腰痛アドバイザー@ 腰が痛いのは、辛いですね。 腰が痛いのは辛いものです。 私も14…
医者の娘@ Re:医師過剰は本当なのか(05/17) 私の父も風邪は病気のうちに入らないとい…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: