趣味のミステリー小説の読後感想ブログ
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2025年10月30日★★★ここ2冊は江戸川乱歩賞作の神山裕右の「カタコンべ」と竹吉優輔の「 襲名犯」を続けて読んだあと、次は何を読もうかと未読の本棚を眺めていると森博嗣のS&Mシリーズ最終巻である「微小と有限のパン」が目にとまり、一度は手に取ったのだが900ページ近いぶ厚さに圧倒されて、本棚に戻したあと、その隣に並んでいた300ページ弱と正反対に薄い本作が目立っていたので、じゃあ次はこれにしようと軽い気持ちで森博嗣の作品ではS&Mシリーズ以外で初めてよんでみた。もう少しで夏休み。新太は公園で、真っ黒な服を着た不思議なおじさんと話をする。それが、ちょっと変わった探偵伯爵との出逢いだった。夏祭りの日、親友のハリィが行方不明になり、その数日後、また友達がさらわれた。新太にも忍び寄る犯人。残されたトランプの意味は?探偵伯爵と新太の追跡が始まる。 (BOOKデータベースより)本書は子供向けのミステリーとして出版されたものらしいが、内容は子供向けというにはちょっとどうかなと思う内容でした。物語は主人公である馬場新太少年が夏休みに探偵伯爵ことアールと出会い、その新太の友達の失踪事件に遭遇して、探偵伯爵と解決するまでのひと夏の物語である。アールは探偵社の社長だったが、会社を辞してこの事件を追うためにこの町に来ていたのだ。その理由は物語のラストに判明するのだが、これはさすがに子供向けではないよね…。最後に解説を書いているのはアンガールズの田中でびっくりでした。しかも書かれている内容がほぼ私と同じ感想なのがさらにびっくりでした。ただ心地良い余韻に浸れたと書いているところは違ってましたが…。まぁ森博嗣のこんな作品もたまには良いと思いながらS&Mシリーズ最終巻で超長編の「微小と有限のパン」を読むのはいつになることやら…。
2025.10.30
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