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2016.07.16
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★★★
野沢尚の作品は2年近く前に読んだ吉川英治文学新人賞の受賞作で著者の代表作でもある深紅であるが、当時は江戸川乱歩賞作家というだけで興味を持って読んではみたが、あまり自分には合わない作家だと思い、それから全く手を出さなかったのだが、その読み終えた文庫本を整理していたところ、まだ未読の本作を買っていたことがわかり、Amazonで調べると深紅より評価が高いようなので、ちょっぴり期待して久し振りに読んでみた。

連続幼児誘拐事件の謎を追う警視庁捜査一課・特 殊犯捜査係勤務の有働公子。婦人警官でなく、1 人の母親として事件の当事者となってしまった彼 女は、わが子を取り戻すため、犯人のみならず警視庁4万人を敵にまわすことに……。驚愕の展開、そして誰も予想だにしなかった戦慄の結末。 ミステリーの到達点!(BOOKデータベースより)

うーん長かった。読後の感想の第一声はこの一言でした。ページ数にすると約500頁と少し長めな程度なのだが、読み切るまでになんと15日以上を費やすという過去に例をみない遅読になってしまいました。小説としては評価で書かれている通り、組織への忠誠を捨て、連続幼児誘拐事件に巻き込まれた、たった一人の息子を救うため母親として犯人に立ち向かう姿を描いており、最後のどんでん返しのサスペンス的な部分は勿論だが、ハードボイルド的な部分もありかなり良くできているとは思う。ただ私には前作の深紅でも感じましたが、読んでいて暗い部分が多くなかなか先に読み進めませんでした。これは好みの問題でこの作品を否定するものではありませんが、高村薫の作品で感じた読後感に似ており私には合わない作家なのかも知れません。著者は反乱のボヤージュのように青春ものや恋愛ものなど、こういった暗い作品ばかりでは無いので、機会があれば読み比べてみたいと思う。





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最終更新日  2026.07.24 07:13:54
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