さとなおこんにゃくでぺらら

さとなおこんにゃくでぺらら

June 18, 2006
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あのやわらかく太い線は、筆からして違っていたのです。ふわふわのふさふさの毛でした。藤田嗣治もあの線は書画の毛筆だったし、黒は墨汁の色だった。

油彩でもどこかに日本人であることの要素があることがやっぱり大事なのかもしれない。アメリカでも、日本の画材はすごく質がいいと画材屋さんが言っていたし、価格も日本で買うより高かった。

展覧会へ行くと私は作品よりも、作品の置かれる箱にどうしても目がいってしまう。ブリヂストン美術館は今のところ東京で一番良かった美術館です。
国立の美術館は箱は立派だけど、中に収められている作品はぎっちぎちで、次から次へとどんどん出されるからおなかいっぱいになるし、リズムが狂ってて楽しくない。
ここの美術館は、作品のために作られた箱のように、各部屋に作品がリズムよく置いてあり、一つ一つをちゃんと観てもらえるよう大切にそこへ並べられていて、作品+αがここにはあるなと感じました。
展覧会というのは作品だけを観に行くのではなく、そこへ訪れるいろんな要素が全て出会う作品に反映される気がします。根津美術館だって、来ているお客さんや、お庭で写真を撮っている外国人まで見ていて心がウキウキします。

箱で言うと京都の何必館も素晴らしい。

山口薫氏の「ある時ある日白い雨」は人生のうちで出会えてよかったと思える1番好きな絵ですが、この前吉兆に勤める友人と訪れた際に魯山人がいかにすごい方なのかも教えてもらい、さらにお気に入り度が増しました。連休の京都祇園の真ん中で、館内には私たちだけでした。


初めてここへ行ったのは、当時祇園で修行をしていたさとなお兄と、ちょっとゆっくりしようということで、日曜に鍵善へ葛きりを食べに行き、そして何必館へ。壁に飾られる詩は大嫌いなんだけど、ここにおいてあった山口薫氏の詩はその場でメモをしてしまったくらい素晴らしい詩でした。

美しいものに魅せられる高貴な空間にただただそこへいることしかできない自分を少し小さく感じ、それが許される場所、というようなところです。
季節が訪れたら、また行こう。

■イラスト:こういう雨の日は長靴がほしくなる。ぷらっと街まで出ようかな。





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最終更新日  June 18, 2006 01:22:49 PM コメントを書く


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