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2007.12.02
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カテゴリ: 蒼

ライン左
earthlight 2

私の夢と旅たち

空の夢の城

虹職人の無限の夢

海辺の ハーモニカ吹き

海に空に染まる

再来の門



ライン右



降り立った草原は 静かに私を迎えてくれた
私が迷い苦しんでいる時も 新しい決意を固めたときも
ここでこうして 自分たちの色で輝いてる
私はかつてこの場所で出会った人のことを思って
深く草原の空気を吸い込んだ

私が今ここにあるということは
私がここまで歩いてきたことで
ここに来るまでに たくさんの人から 色んなものをもらった
それを思うと 私の中の色に その人たちの輝きが含まれているようで

それと同時に 私は彼らに 何か与えることができていたのか
それが私の中で 気がかりで 足を重たくさせていた
私はこのまま旅を続けていて いいのだろうか

迷いの数だけ歩を進めて 草原をあちこち歩いていると
以前来た時には見かけなかった橋があった
立派な石でできているその橋の下には
広い世界が流れて見えた
私は引き寄せられるように 橋へと歩いて行った

その橋の真ん中に 一人の少女がいた
その少女は 一心不乱に空を見てるようだった
そこから何かを読み取ろうとしているかのような真剣な顔に

蒼く澄んだ空は きれいな空ではあるけれど
私はそこからは 何も読み取れそうにはなかった

「今日の空は どんな空ですか?」
私にはわからないものが 彼女には見えている気がして聞いてみた
彼女はじっと空を見上げていたのに 私がいたことに気付いていたかのように

「今日はとってもいい声で歌ってる
 いつもは空って遠いからなかなか聞こえないけど
 耳を澄ますと 聞こえてくるよ」
私も彼女の一緒に 空を見上げて耳を澄ませた

最初に聞こえたのは 風の音
そして草原に広がる 植物たちの擦れ合う音
私にはまだ 空の音は聞こえなかったけれど 今いるこの場所から聞こえてくる
いろんな音が 私の中に入ってくるような気がした
「私ね 橋にいるのが好きなの
 いろんな人が通って いろんな話をしてくれるから
 あなたもよかったら あなたの話を聞かせてくれる?」
彼女と一緒に いろんな音を聞きながら
私はここに来るまでの話をゆっくりとした

次第に傾いていく日を見ながら 話をしていくうちに
不思議と言葉にすることで ここまで旅をしてきたことを深く実感できた
「そっか あなたのこと聞いたことあるよ」
彼女は驚くことに そんなことを言った
「前にここを通った 虹を作ってる人
 あなたに逢ったら 伝えてほしいことがあるって言ってた」
彼女はそう言って 紙を取り出して文字を書き始めた

「私はここで いろんな人に会うから 伝えてほしいことを聞いて
 誰かに伝えることがあるんだ
 でも 私は口では伝えないの」
彼女は丁寧に文字を書きながら言う
「音ってとても大切で 人の声は特に心に残るからね
 私は聞いたことを 手紙にして渡すんだ
 そうすれば受け取った人は 相手の声を思い出して読めるでしょ?」

彼女はそれを書き終えて 私に渡してくれた
「この橋を渡ってまっすぐ行くと
 私のお勧めの星空が見えるところがあるの
 そこへ行って読んでみるといいよ きっと彼の心がよく届く」
私はお礼を言ってそれを受け取った

その空の音を聞く少女に 誰かに伝えたいことはないかと聞かれて
今この時感じた感動を言葉にした
「それを誰に伝えるの?」
私は 彼女が最初に見せてくれたように笑顔で答えた
「もし再び私に合うことがあったときに 私自身に伝えてください」


伝えの橋






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最終更新日  2007.12.02 22:30:19
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