Zenit "Kristall"

Zenit "Kristall"

Kristall

- Impression -

 一眼レフカメラにおいて最も好きなデザインは、旧ソビエト製 “Kristall” のソレである。
このカメラは一見して分かる通り、ペンタプリズムのデザインに比類無き特徴があり、ワタシはこれを繁々と見る度に 「鉄仮面」 とか 「岩窟王」 などという言葉を連想してしまうのだ。
 これぞ、ロシアが帝政時代から受け継ぐ美意識の結晶なのかも知れない。

 とは言え、ワタシ好みのKristallなのではあるが、一般的にあまりウケはヨロシクナイようで、色々な方のインプレッションを読む限り、どうも旗色が悪い。
 原因は、ワタシが 「好きだ!」 と評価しているペンタプリズム部に、最も顕著な嫌悪感を感じるらしい。
 ここいら辺は100パーセント趣味の問題だから、人様々なのである。

 このユーラシアの弾丸特急をも思わせる面構えの一眼レフカメラは、旧ソビエトのKMZによって作られた。
 内部機構は、一年後発で打って変わって大人しいデザインとなった “3M型” と同一のモノらしく、或いはソ連国内でもこのデザインが不評であった為に、短命で終わったのかも知れない。

 ゴツイ外観にハンマートーン (打ち出し鍋のような模様) の塗装を施すという凝り様ではあるが、現在実用とする為には、レンズマウントが最大のハードルとなる。
 なにせこの 「M39マウント」 と呼ばれる特殊な形状は、径はライカL39と同じで、フランジバックがM42とほぼ同じと言うヤヤコシさなのだ。
 従って、37・50・58・85・135mm辺りの焦点距離は頻繁に見掛けるが、それよりも広角や望遠のレンズは、ebayにもなかなか登場して来ない。

 だから、写真を撮る楽しみも勿論ではあるが、夜な夜な引っ張り出しては酒を飲みながら眺め回し、白布などでキュッキュと磨き上げるのが宜しい。
 最もあまり根を詰め過ぎると、旧ソ連製カメラの黒エナメル塗装は簡単に剥げてしまうので、くれぐれもご注意のほどを!

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