嘔吐112.

March 17, 2007
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カテゴリ: Lily
例えば人に「伝えたいもの」があるのと同じに、小説にだってそれに順ずる何かがなければいけないと、僕は想う。人によっては世間に向けた「意味」でもいい。違う一人によっては自分に向けた「意義」若しくは「意思」でもいい。それらは名称を変え、山の天候のように変わり身早く在りながら、それでもせめてその名義を保とうとひたすらな曲線を描いて在らなければいけない。時に色彩を変え、場所や体勢を変え、春の熊のようにのんびりとした面持ちで。

『人生とは、平素を保つこと』

僕の知ってる誰かが言った。その誰かの言うとおり、人生とはつまり一つの形質に対して、もう一つの形質を維持し続けるということである。時に対称的に、時に同義的にありながら、僕らは「僕らとしての形」を維持し続けなければいけない。。其れは世間を対象とするのではなく、悪くまでを僕を対象とした定説・仮説であるが、そうして初めて僕らは得られるのだと想った。「私」としての形質を、「僕」としての形質を。希望の中に絶望を見つけるのと同じ位に険しく、豊かな代償を払った後で。「私」はその事実に絶望し、希望するのである。

まるで野生動物のような本能で、僕はそれを感じ取った。


碧。





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Last updated  March 17, 2007 10:56:09 PM
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