February 23, 2005
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「14-1」


あの日 コロは一人だった
雨の中 身動きもせず 小屋の外で立っていた
フラフラする足で 立ちながら ずっとお家を見ていたの

まだちっちゃい頃 雨の中 
ずぶぬれになりながら連れて帰ってくれた この家

みんなとはぐれて ひとりぼっちで 泣いていたコロ
ゴミ箱の陰で きゅんきゅん 泣いてたコロ

はじめて この家に来たときからの たくさんの思い出が

お父さん お母さん ありがとう
時折 薄れる意識の中……
最期のお留守番をしながら コロは その時を待っていた

もう まっすぐに立っていられないはずなのに
一生懸命 お留守番をしていた
本当は 今すぐにでも 倒れてしまいそうなのに
小屋に入って ゆっくりと眠りにつけばいいのに
コロは じっと 誰もいない ぼくたちの家を守っていた

ひどくなる雨の中 どんどん薄れる意識の中
コロは お兄ちゃんが帰るのを待っていた
あと少し あともう少し……


もう 立ち上がる力はなく コロは泣いた
ごめんね ごめんね……もう 立てない
小さな声で 「きゅぅん」と泣いた
もう コロは 何も言わなかった

ゆっくりと目を閉じると 動かなかった


お父さんの作業服の中で ぽかぽか暖かかった……
暖かい牛乳を はじめて飲んだっけ

おいしかったなぁ 
うれしかったなぁ
お姉ちゃん お兄ちゃん ありがとう
ぼくにも兄弟が出来たんだって 凄く嬉しかったよ

ちっちゃい頃の様に 毎日遊んではくれなくなってたけど
ぼくは みんなの声を聞けるだけで うれしかったよ

ごめんね ごめんね……
最期まで ちゃんと お留守番したかったのに

ごめんね ごめんね……
もう 雨の音も聞こえない

ひとりぼっちで コロは死んだ


「14-2」


お兄ちゃんが 雨の中 たった一人…
じっと歯を食いしばり ちっちゃな背中をむけて
もう 動かなくなった コロを抱きしめていた…………

今日 学校から帰ってきたら
可愛がっていた コロが死んでいた

最期のとき 一緒にいられなくて ごめんね…
だれもいない 庭で 寂しかっただろうな…
冷たい雨の中で 寒かったろうな…

そう言いながら お兄ちゃんは コロに話しかけていた

ランドセルの中の ご本をカタカタ揺らしながら
いつも元気に帰ってくる お兄ちゃん
たった一人でコロのそば 
お兄ちゃんは 雨の中 動かなかった

夕方 お父さんが帰ってくると
お兄ちゃんの体を抱きしめて そっと言った
「男の子だって 悲しいときは泣いてもいいんだぞ」
そう言うと 作業服をお兄ちゃんにかけて そのままお家に入ってきた

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん……コロ コロ ごめんねぇっっっ」

お兄ちゃんは わんわん 大声を出して泣いてた
ずっと我慢していた涙が
ぽろぽろ ぽろぽろ 次から次へとこぼれて落ちた
ずっと ずっと 我慢していた涙はとまらなかった

コロが死んだ 次の朝…お父さんは
お兄ちゃんが まだ寝ている間に 起きてきた
玄関に大きなダンボール…中には コロが眠ってた

ブンブン振ってた フサフサのしっぽは もう動かない
近所の大きな犬が お兄ちゃんをイジメた時
守ってくれた あの強いコロは…
ずっと オメメを閉じたまま…

昨日のよる 泣き疲れて眠った お兄ちゃん
あの後 お父さんは 一人 コロを抱き上げて
そ~っとお風呂に入れてあげていた
よくは聞こえなかったけど
お父さんは小さな声で コロとお話してた

お風呂嫌いなお父さんが ずっと出てこなかったの
いつも 笑顔のお母さんも お風呂の外で…
お父さんとコロが出てくるまで ただ じっと下を向いて待っていた

ずっとしてから お父さんがコロを抱いて出てくると
「お疲れ様…いままで有難う」
お母さんの目から ポタポタ涙がこぼれておちた
そして…コロは お気に入りの毛布にくるまれて
そぉっと ダンボールに入れられた……

まだ お空にお星様が キラキラ光ってるのに
お父さんは お庭にコロのオハカを作った………
まだ お兄ちゃんが起きてこないうちに………

苦しんで死んだコロ………
長い時間 雨にうたれても立っていたコロ
お兄ちゃんが産まれる前から オウチにいたコロ
少しずつ コロは土の中に消えていった

雨もふっていないのに ポツリ ポツリと雨がふる
お父さんの目から 雨がふる
もう 何も言わず お父さんは コロとさようならした

お兄ちゃんは 怒って泣いたけど
お父さんは 黙って仕事にいった


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これは…実際には、えびちゅが拾ってきた犬の最期の日のこと…
雨の中で仁王立ちする彼を、ずっと夕方から抱きしめていました
けれど錯乱状態の彼は、何度も私の腕を噛みつき、うなって…
何度小屋に戻しても、家のほうを向いて最期の留守番を……別れをするかの様に、彼は立っていました
夜中、泣き疲れた私を父と兄は心配して交代してくれたのですが、亡母の看病と葬儀で疲れていた私は、うっかり寝入ってしまい……
翌朝……彼はすでに埋葬されていました
凄く怒った私に、兄が言いました…
「コロはボロボロになってたんだ。早く寝かせてやりたいって親父がゆーたんじゃ」
もう、私は何も言えず…最期を看取れなかった自分が腹立たしかった
けれど、そう言った兄の目も真っ赤でした。父と兄なりの優しさなのであろう
それ以上は言えなかった

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今回のものは、一年以上前に書いたもので、最後の部分が少し違う(苦笑)
というか、最後の部分を削除してしまったのです(-_-)
なので、いつも以上に不可解ですな(汗)
まぁ、いいか……ふっ

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尚、えびちゅはトラックバック・コメント不要でやってます(笑)
以前、HPを持っていたのですが、板への書き込みへの対応やレス、友人達のトラブルをみて、自分が楽しむためのネットになってないのに気が付き、このブログを立ち上げるとき、掲示板・私書箱の設置はしませんでした。

気が向いたときに書き、訪問してくださった方のブログをコッソリ覗き見したり……
その方達の心のうつろいや、様々な思い、出来事……
色々なことを判りやすく説明してくださっている方や、勉強させられる方……
フラリと覗き見しては、ふふっと笑ったり、ブワハハハと爆笑したり……
そうよねぇ…と、ため息ついたり頷いたり。

コメントは記入せずにロムってばっかりでごめんなさい。





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Last updated  February 23, 2005 09:08:11 AM


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