なまけいぬの、お茶うけをひとつ。  

なまけいぬの、お茶うけをひとつ。  

2006年01月07日
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カテゴリ: 楽園に吼える豹
パトカーがアスカとユキヒロを残して走り去ると、アスカは憤懣やる方ない、といった様子で言った。

「むっかつく野郎だな~。あたし、ああいう人間が一番嫌いだ」

自分より上のクラスにいるアスカには媚びへつらうような口をきくくせに、“目下”のユキヒロには無礼な口をきく。相手によって態度を変える人間は、アスカの神経を逆なでるばかりだ。

「お前もちょっとは反論しろよ、ポチ! 初対面の人間にあんなこと言われる筋合いねぇんだから」

「いえ、でも…ウェリントンさんの前で彼を悪く言うのは、気が咎めたもので…」

ユキヒロは明らかにショックを受けているようだった。

「何でだよ?」



「……たぶん、お二人は恋人同士ですよ」



「え!!?」



「な、何でわかった? 二人が肩組んでたからか?」

「…違いますよ」

ユキヒロは首を振った。

アスカはますますわからない。それ以外に、二人の仲を推測できるような要素があっただろうか。

アスカにしつこく迫られて、シュウは言いにくそうに打ち明けた。


「…絶対に言わないでくださいね。あの人…ラルゴさんから…彼の体臭に混じって、かすかにジャスミンの香りがしたんですよ。―――それでわかったんです」


「…! 移り香ってことか!?」

確かにリサはジャスミンの香水をつけている。それがラルゴに移るほど、二人が密着したということか。

ユキヒロが言うには、ちょっと触れ合ったがために香りが移ったという感じではなかったという。

だが、そこまで聞かされてもアスカはいまいち納得がいかなかった。

「…リサは、ラルゴのことそんなに好きそうには見えなかったけどなぁ…」



「きっと、職務上の都合で隠してらっしゃるんですよ」

ユキヒロは平静を装っているが、内心の衝撃は隠そうにも隠せない。





つづく





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最終更新日  2006年01月07日 14時36分54秒
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