この焦りはどこからくるのか。 当時の私の英語力は、たかが英語道弐段(NHK教育テレビに出始めてら参段になるが)。 ネイティブの英語をベターとする3人の日本人編集員の反論に再反論できず、自分の辞書であって、自分の辞書でないという隔靴痛痒の感を拭うことができず、くやしかった。 くやしい? ★『くやしい』tantalizing (too bad) 新和英辞典によれば [ having an itch that one cannot get at (reach) ] 今、新たな感動が甦る。 直訳過ぎて笑ったが、今は笑えない。
逃げている。 今ならちょっと無理して、tantalizing を用いるだろう。 新英和大辞典によると、「Tantalus王は、Zeusの秘密を漏らしたために地獄の湖中につながれ、あごまで水につかりながら、のどが渇いて飲もうとすれば水は退き、飢えて頭上に垂れている果物に手を伸ばせばそれもまた退いて食べることができず、焦燥の苦しみをなめさせられたという・・・」 ちょっとオーバーだが、作者の私は3人のプライド高き編集者の前に自説を覆すことができず、塗炭の苦しみに近い tantalizingな焦りを感じたものだ。 Too bad.(残念)
これまで若さ故に、他社の和英辞書を嗤ったものだが、今は愧じている。 若気のいたり(young and foolish)であった。 若気の至りは、日米口語辞典によると、 youthful passion となっている。 私の記憶だと、日本語がそこそこできるネイティブの思い込みの訳であろう。 日常会話では使えない。 今なら、I was too young, I must admit now, to take on other dictionaries.