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一話「away」
地元国道沿いに構えるコンビニでのバイトを終えいつもの帰り路についた。
そして毎日、同じ友人から、決まった時刻、決まって同じ内容の携帯着信。
そしてまたいつも決まって、俺の「帰路」は「路次」に。
向かう先は、電話主が勤める小さな自動車の町工場。
「俺が?あの180SXで?公道レース?」
「そう!そうだよ!流石!話を理解するのが速い!」
「やだ。」
「・・・まぁ・・・そう言うと思ったけどなぁ..。だが今回ばかりは諦める訳にはいかないッ!」
一話
「しっかし相変わらずつれない奴なぁ兎宮は。」
工場の小さい事務所。時期は夏だというのにオンボロの扇風機しかないようなところに、
ようはどうしてこう、毎日のように呼び出されるかといえば
これまたいつもお決まりである、ホンダびいきの内容も薄い友人のクルマ話の相手のため。
それに付き合ってやれるのも、かつての友人たちがそれぞれの進路に進み始め
バラバラになってからというもの、きっと俺一人くらいである。
要するに、進路も決まらずこれといった努力もしなかった落ちこぼれ同士と言った情けないところか。
そんな友人の名前は五十嵐知哉。ホンダ車を信じて止まない、俺の小学校時代からの幼馴染「兼」悪友で、
数々のバカとヤンチャの戦場を共に掻い潜って生きてきた仲である。
だが、今日は少しでも運がいいというべきか。
いつものマンネリで二度三度聞いたような内容ではなく、まったく違った新しい話題があがった。
あくまでそれとなく適当に耳を傾ける。返事をするのもおっくうだが、相手は夢中だ。
「残念だけどクルマでだけはバカやんないって決めてんだ。お前もそのへんはよく知ってるだろ?」
幸運といえど、今日持ち上がった話題は決して現時点で俺を楽しませてくれるような内容ではない。
[俺の乗っている車で賞金をかけて様々な人間と様々なルールで競争。]
ゲームのような話、といえば聞こえはいいが、実際まんま危険行為以外の何者でもない。
最悪だ。
そう考えれば五十嵐の提案はむしろあまりにも無神経だった。
だって、その危険で無鉄砲であまりにも現実味のないおこないが。
俺に残された最後の家族を奪ったんだから―。
「もしかして知ってて言ってるのか?解ってて俺をからかってるのか?だとすれば・・・お前・・」
「違う!そんなじゃないってばッ!」
彼なりに期待していた返事が返ってこなかったのか、俺の怒りに触れたと悟ったのか、焦った顔で両手を振る。
だが五十嵐もこの話題を譲る気はないようだ。
話が進むにつれその表情はちゃらけながらも真剣そのものになっていく。
走り屋や、レース、競争の話題に触れる以上、
彼なりに、俺に激昂されようが殴られようがそういう覚悟は決めてきているらしい。
普段ヘラヘラしたこの男にそんな風にされると、俺も同じく焦ってしまったのか。
「あ-...なんだ、お金稼ぎなら遺体の防腐作業とか...時給三万なんて噂だぞ?」
急に気まずくなって、お茶を濁しにかかってしまった。
「なんだよノリか悪いなぁ菟宮くんは!ほら!ハイと言いなさいハイと!」
失敗。
正直ちょと嫌気が差して来た。ここは早めに誤魔化して自宅に帰って寝たいところ。
今までよりも強い口調で抵抗してみた。
「嫌だよ!もう!バイトやってるから最低限の収入は入るしタイヤ転がすだけで金が入るんなら公園でダンボール敷いて寝る人なんか居ないだろうが!
それにな、もしそんな事で事故死なんてしてしまったら...。」
「死んだ姉さんに申し訳が立たない...ってか?」
流石に無神経すぎるだろうがっ!
「――――ッ!?」
思わず俺は腰掛けていたソファから立ち上がり向かいの五十嵐に掴み掛かった。チリンと風鈴の音。
だが五十嵐は視線ひとつ変えずに俺の目を見てくる。
それが嫌ですぐに手を離し、大きく舌打ちをしてもう一度腰を落とした。
気まずい空気が室内を流れる。
「ま・・まぁ・・・あれだ!百聞は一見にしかずって言うし...一回どういうもんなのかってのを見てみようぜッ!お前も間近では見たことないだろっ!」
どうやら五十嵐にもなんらかの覚悟と思うことがあるのだろう。
あれから半年。
俺は初めて親友の愛車、S2000のナビシートに乗った。
道中五十嵐は車内で携帯を取り出し、頂上のパーキングエリアに『チームメンバー』とやらを収集させていたらしく、
男女合わせて二人がご自慢の愛車であろう自動車を背景に腕を組んで立っていた。いや、片方軽自動車に見えるが...
そして俺と五十嵐が車から降りると同時に、その二人も前に進み出てくる
夜も更けているため、あまり詳しくは確認出来ないが女性の方は、茶色がかったウェーブヘアーで
服装を着崩している姿を見るといかにも今時の女不良、ヤンキー、スケバンと言った感じだ。
ヤン子さんだ(勝手に付けた)
さらっと掻き分けた髪から覗く耳にはピアスがあけてある。
そんなルックスなのに妙な上品さというか、カリスマ性を感じるのは気の所為だろうか。
もう片方の男性は、細目でなんとも暗い表情をしていて、身のこなしも整っているところを見ると、見た目かなりしっかりした人のようだ。
三十路に突入してるかも。
そんな事を考えつつしている間に五十嵐は男女二人の前に飛び出し....。
「ごめーん、待たせちった、ハハハ!」
と、軽い掛声とともに立ち止まったかと思うと
いきなり五十嵐の腹部にヤン子さんのボディブローが直撃した。
「ぐふぇあッ!痛てぇな馬鹿ヤロー!」
「こんな夜遅くに呼び出しておいて、よくそんな軽軽しい態度が取れたもんね。死ぬ覚悟は出来てる?」
顔を引き攣らせ、怒る様はまさに金剛力士像さながらである。
「だから大事な話があるって言ったろッ!でなきゃ殴られるって解かっててこんな深夜に呼び出すかよ!」
すると男性の方が、すかさず切り込むように、
「お前が言う`大事な話´が俺達にとって今まで本当に大事な話であった試しが一度も無いんだが」
と突っ込んだ。ナイスツッコミ!
「そうそう、前だって宝くじで3万当たっただけで朝早くに呼び出してくれたりしたわよね。」
「三ヶ月前、5年間やってたワイルドアームズ(RPGゲーム)が終ったってだけで呼び出し食らったりもしたな。」
二つとも親友である俺が呼ばれなかったのはどう言う事だ。いや呼ばれたく無いけど。
と言うか先程から俺にてんで気付かないヤン子さんと男性氏はどう言うつもりでしょうか。
「って言うよりもう帰っていいわよね?さっさと帰って32ちゃんのエアコンフィルターの交換終らせたいんだけど。」
そう言うとヤン子さんは停めてある軽自動車のドアノブに手をかける。
凝視してみると暗闇からvivioが浮かび上がってくる。まさかあれでレース...。いや無い。
そしてお願いだからボクに気付いて下さい、明らかに不自然でしょうが。
そしてようやく、
「おいこら!まだ用件は終了してないんだよ!」
五十嵐はそう言うとS2000のハードトップにもたれかかっていた俺の肩をひっつかみ、前に突き出し、やっとこさ紹介を始めた。
「今日はこの新メンバー、杉浦 菟宮くんのご紹介だ」
両者は、俺の方を向く。そして声を揃えてこう言う。
「新メンバーだって?」
「ああ、そうさ、巷で噂のワンエイティ乗り。知らない?」
「知らないわね。」
「しかし、コイツにしては珍しいまともな話だ。今回は耳立てて聞いてやるか」
「やかまし。さておき、言ったとおり今日からこいつは我がチームのメンバーとなる。
仲良くしてやってくれ、と言っても急に突き出した所で何にもならぁぁぁんッ!」
五十嵐君暴走してます。と言うより俺はまだ『チーム』に所属するなんて一言も言っていない。
何を1人で興奮してんだ。勝手に話を進めるな。
さすがにこれはまずいと思い、俺は荒れ狂う五十嵐の袖を引っ張り、小耳を立たせる。
(おい!どう言う事だよ五十嵐。俺はまだ走り屋になるなんて一言も言ってないぞッ!そもそもあんなドノーマルの
180SXでどうレースなんかどうしろって言うんだ)
(その辺はメンバーの財力で何とかするって!お願い!チーム入ってよ!ジュースおごるから!)
(財力って...阿呆か!ジュース一本で俺の人生左右されんわ!)
(痛い痛い!兎宮!ほっぺたつねるな馬鹿!)
醜い小競り合いが始まってしまった。
そこへ、チームに入るかチームに入るか入らないかを揉め始めた二人を止めるようにしてヤン子さんが介入。
「ちょっと、ウミヤくんって言ったっけ?とりあえず揉めてないで自己紹介くらいして欲しいわね」
そう突っ込まれた俺は、直ぐにヤン子さんへ向き直り、直立!カツアゲされちゃう!恐い!
「はい!では自己紹介をば!
杉浦 菟宮 21才 ワンエイティに乗ってます!好きな食べ物は西瓜!嫌いな食べ物はししとう!えっ...えっと......あ...」
「五十嵐、この子上がってるわよ。」
さっきのヤン子さんの行為(音速ボディーブロー)もあり、見た目もあり、すっかりビビってしまった俺は恐怖でまともに自己紹介もできない!
そしてそれを見た五十嵐がゲラゲラ笑いながら、
「たぶん由布子が怖いからだと思う。まるで鬼人みたいだから。」
またしてもボディブロー。直撃。
「ぐはぉッ!二度目はキツいって....」
そう言って地面にうずくまった五十嵐を尻目にヤン子さんは、
「まぁ一応私も礼知らずじゃないし、自己紹介くらいしたげるわ」
と言い頭をぽりぽり掻きながら自己紹介的なものを始めた。
「アタシは井口 由布子 ストリートレースをやってるの。この馬鹿男二人とね。
普段はこのvivioちゃんに乗ってるんだけどレースの時は今家に置いてあるR32に乗るわ。年齢は.....解かるわよね」
いや、解かりません って言ったら殺されそうだから止めておこう。
「じゃぁようやく場もまとまったところで俺も空気呼んで自己紹介って事か。」
そう言って、もう1人の男性氏の方も自己紹介を始めた。
「俺は尾方 明史よろしくな。一応このチームでは最年長だ...と言ってもまだ三人しか居ない小規模な趣味グループみたいなもんだが。
チームに所属するからには、是非、君の走りも見せてもらいたいな、今すぐとは言わない。何か困った事があれば遠慮せずに相談してくれ。」
あぁ...この温厚な尾方先輩はこれからチーム内でどれだけ俺の助け舟となってくれるだろうか、期待しておこう。
気付けば、流れがどんどんチーム入団へと進みつつある。
「じゃあ、話も纏まった所で菟宮、チームに入ってくれるんだな?」
わっしと肩を組まれる。
「はぁ、ま...まぁいいけど」
と言いつつ実は、上手い事誤魔化して逃げるつもりだ。
今度思い切り下手なドラテクを見せでもすれば、みんな自然と俺を突き放すだろう。
結局俺は、喜ぶ五十嵐を横目に、ブライドを投げ捨て、逃げようとすることばかり考えているのだ。
俺は姉の生み出した惨劇を二度と引き起こしたくない。
思い出したくないんだ。
...俺は三人と握手を交わした。
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