ベリルの日記

ベリルの日記

January 4, 2004
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「映画でも、名作といわれる作品は、何気ない日常を魅力的に描いています。そして、その単調な繰り返しが壊されるとき、不幸が起きるという描き方をしているようです。小津(安二郎監督)作品は、それを描くことによって日常の大切さを描いたのではないでしょうか」という書き込みをいただきました。
哲さん、どうもありがとうございます。

小津安二郎生誕100年の記念企画として、BSで次々に監督した映画が放送されている。
1月2日に『浮草』(1959 制作=大映・東京撮影所)を見た。旅回りの一座の日常とその崩壊が淡々と描かれていた。単調な繰り返しを壊す小石は、この作品では女の嫉妬だった。その嫉妬も、抑制のきいた演出で表面上は大火事には見えない。
ほかの小津作品でも感じることに表情がある。俳優の正面からのアップで、顔の上半分と下半分に別の演技をさせているように見える。能面が動いているような奇妙な感じがするのだ。
これまで小津監督の作品で私は和むことができなかった。ガラス瓶の中に密閉されているような息苦しさを覚え、たなびく煙や、吹き渡る風さえも人工的な感じがしてならなかった。けれどもその理由はよく分からなかった。分からないまま、数本鑑賞したあと、小津作品を見ることをやめた。
記念企画で放送された一連の小津安二郎監督についての研究結果と、哲さんのご意見で息苦しさの理由が少し分かったような気がする。
完璧主義と戦争体験。

淡々と描かれた単調な繰り返しをそのまま素直に受け取ってはいけないのだ。





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最終更新日  January 6, 2004 01:20:02 AM
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