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かとう あきら

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2018/06/27
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カテゴリ: 日記


早めに実家。
じゃがいも元気よし
レッスンしてから、相生座ロキシーへ

小川真利枝監督「​ ラモツォの亡命ノート ​」(2017)観た。
長野初日、監督舞台挨拶回。たくさん入ってよかったー。
小川監督は現在長野在住。長野の作家だ。
この作品の編集も長野で行われた。
これは長野の作家が、長野で仕上げた作品。
祖国チベットを亡命し、拘束されている夫の解放を待ち続ける女性ラモツォを追ったドキュメンタリー。

この作品が長野で上映される意義について小川監督も上映後に強調していたが、おれも本当に意義あることだと思う。

北京オリンピックのあの日の長野市の雰囲気をおれは忘れない。あの日、長野はチベット問題で世界一先鋭的な場所だった。 激しい大混乱の中で粛々と法要を行った善光寺 (聖火リレーのスタート地点になることを毅然と断って!)
あの時の善光寺のことを思うとおれは今でも何回でも泣ける。
善光寺はまさにその聖火リレーの時間に、
チベットの暴動で亡くなった人たちを、民族の違いにかかわらず名前を読み上げて弔っていた(中国人もチベット人も一緒に弔ったのだ)。

この法要の後に善光寺の僧侶がチベットの人々に語りかけた言葉が、
​、
いろんなところで読めるし、動画も見られるけれども、
今更とも思うが、あえてここにも転載しておきます。

『ご苦労をね、皆さんされている中でね、 よくその清らかな心を保って、今日までお越しになられたと思います。 とても難しいことだと思います。

色んな目に会いますとね、悔しい気持ちとか憎む気持ちとかでね、 心が変わってしまって、
濁ってしまって、顔が変わってしまって、 願いも変わってしまいますね。
でも、皆様方そうじゃないですね。

まだまだ清らかな心で優しい心をお持ちになってて、 それで努力されていらっしゃいますから、
さらに尊いことで、さらにご苦労だと思います。

皆様がたのお姿をとおして私たち日本人も今回いろんな事を学んだと思うんです。

これからのご縁だと思います。よろしくお願いします。 』


おれはこのような善光寺のお膝元で育って暮らしていることが
心から誇らしい
そして小川真利枝監督が長野の監督だってことを誇りに思う。
次回作期待してます!
長野は若手女性監督の台頭が著しい。すごい!


素晴らしい作品。観てよかった。
これは必見と思う。傑作。
広く観られて欲しい。

長野では​今度は 上田映劇 ​でやりますね。7/22〜
東信方面の皆さんはぜひ!
松本もやればいいのに。シネマセレクトさんとかどうですかね...
小川監督長野にいるんだし、設定しやすいと思うけどなあ。


チベットの置かれた辛い現状を声高にアピールすることなく、
強烈な政治的メッセージを発することもない。
中国当局を猛々しく糾弾するわけでもない。
もちろんラモツォとその家族が置かれた厳しい現状は十分に伝わってくる。
想像を絶する厳しさ...
こんな状態が許されていいはずがない。

そのかわりに、
愛おしむように丁寧に撮られたラモツォの日常と旨そうなメシ
(腹が減る映画だー!)
そして可愛い動物たち、子供達の笑顔で溢れる。
だからこそチベットのことが一層胸に迫る。
何度も笑って何度も泣いた。
何て優しく穏やかなプロテストだろう…
もちろん、攻撃的なプロテストも時には必要でしょう。
でも、亡命したってしなくたって日常は日常。
それはどんなに厳しい状況であっても愛おしく尊い一瞬一瞬なのだ。
台所でごはんを作る、
みんなで笑顔でごはん食べる。家事をする。買い物する。
子供達は無邪気に遊んで、笑う。
小川監督もこーゆーところを丁寧に撮ったと仰ってましたね。
特に「ラモツォの場所は台所」なのだ..と。
まず「日常を生きる」
生きることは、食べること。
子供たちは笑う。母も笑う、おじいちゃんもおばあちゃんも、笑う。もちろん時々辛くて悲しくて泣くけど...



硬派なドキュメンタリーのように、
政治的歴史的状況の詳しい説明はなく、
中国の行っている理不尽で酷い様々な行動を
強く糾弾していくようなこともほとんどしない。
それでも自然に大まかに状況がつかめるようになっている。


映画はまずラモツォがパンを焼くところから始まる。
このパンをダラムサラの路上で売って生活していた。
晴れの日も、雨の日も....
そうやって4人の子供と義父母を養いながら、
政治犯として中国当局に捕らえられた夫の解放を待っていた。
ラモツォの旦那さんは映画監督で、

このパンがめっちゃ旨そうなのだ。
(実際、このパンは美味しいと評判のパンだったらしい。食いてー。)
何度かでてくるチベットのすいとんみたいな料理(テントゥクってゆーらしい)が、
これまた超旨そうで参った。野外の肉料理も旨そう!
ラモツォがアメリカに行ってからの最初のシーンも
朝食の準備のシーンから。やっぱり「メシ」から始まる
この典型的アメリカンな朝食ですらめっちゃ旨そうなのだ。
あの目玉焼きとマフィン!
アメリカ的にポリタンクに大量に入ったオレンジュースですら、
本当に美味しそうなのだl


こーゆードキュメンタリーには珍しく、
取材者(インタビュアー)の存在がほとんど感じられない。
例えば森達也監督のように取材者が前面に出て
ガチで取材対象と対決していくようなアクティブな作りとは大きく異なる。
インタビューの声が入るのは、確か2箇所、ほんの一瞬だけ。
監督によると意図的にそうしたとのことでした。
それがすごく効果的だった。

ラモツォ、美しい人だ...


上映後小川監督の挨拶 ​。
ラモツォや旦那さんのその後についてもお話がありました。

北京五輪の聖火リレースタート地点ボイコットの時に先頭に立たれていた善光寺の若麻績敏隆住職もいらして、お話をしてくださいました。


ロキシー前ではキキソソ食堂。
大行列ができていた!(◎_◎;)
いつもやってるお店ではなく、
イベントなどで出現するお店らしい。
キキソソのお二人は、
「出店した時にはみんな食べに来て欲しい。
もちろん中国の人たちも食べに来て欲しい」と笑顔で仰っていた。
ここでおれはまた一瞬ほろっと来ちゃった。


モモです。うまそー。
その場で食いたかったが、おれはテイクアウトして長野駅へ。


はくたか車内でテイクアウトした「モモ」とハイボールで昼食。
モモ、うめえなあ(泣)。
色々、思いを馳せながら食べました。
ラモツォのパンフ熟読しながら。


荻窪へ。本当は阿佐ヶ谷でホテル取りたかったが
値段高くて荻窪にした。
まあ、荻窪慣れてるし、阿佐ヶ谷隣だし問題ないけど。
ホテルにチェックイン。

夜までひたすら抒情組曲の準備 ​。アタマおかしくなりそう(^_^;)
それにしてもなんという美しさ!
ロマンティックな歌や切ない吐息が小節内に収まり切らず、
溢れてこぼれ落ちまくってる。






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Last updated  2018/08/05 09:43:46 AM


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