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2010年02月20日
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19日、バンクーバー五輪フィギュア男子フリー。高橋大輔が3位に入賞し日本人初のメダルで国内が沸きに沸いた。おめでとう。

しかし、7位に終わった織田信成が情けない。靴ヒモが切れて、演技が中断してしまったのだ。練習で何百回、何千回と跳んできても切れなかったものが、オリンピックのたった1回きりの本番で切れてしまうという不思議。

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似たような場面を見たことがある。毎年1月に武道館で開かれていたバトントワリングの高校選手権だ。私がいたスタジオが指導していた広島の強豪・山陽女子高校が出場した年、たった1回の本番の演技中にバトンが折れた。チームのメンバーは1本足りないまま最後まで演技を続けたが、本数が足りないのはやはり減点対象になった。

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そもそもバトンは金属製なので折れることはめったにない。普通はシャフト(棒の部分)が折れる前に、チップ(両端の白いゴムの部分)がダメになって使えなくなるものなのだ。私は15年やって1本折ったことがあるだけで、いっしょにやっていた妹たちは1本も折ったことがないはずだ。何千回と落としてきても折れないものが、本番の最中に折れる確率は天文学的だと言える。

ダンスの舞台でも同じようなことがあった。ひらひらしたジョーゼットの布を手に付けて振り上げたら、一瞬で隣の人の布と固い団子結びになって落ちてきたことがある。結ぼうと思っても結べるものではない。これもまた博品館劇場の本番中に起こったアクシデントだった。どうして本番に限ってこんな天文学的にあり得ないことが起こってしまうのだろうか。

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しかし、昨日の織田選手の場合は事情がちょっと違った。本番直前にヒモが切れたのに、換えずに滑ったというのだ。そりゃあ詰めが甘いとしか言いようがない。私がコーチだったら、頭のてっぺんからつま先まで全部チェックしてからでないと大会には出さない。特に靴ヒモなんて基本中の基本だ。本人もコーチも何をやってるんだろう?いくら努力しても、素晴らしいプレーを見せても、規定違反の失格では意味がない。

これはビジネスでも同じことが言える。負ける人は負ける要因を抱えているし、勝つ人は勝つための準備を重ねてきている。勝つためにやれることは全部やらなきゃダメだ。


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最終更新日  2010年02月20日 03時37分06秒
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