あまろ~ねさんへ

確かにどんな仕事もある意味サービス業ですね。
たぶん「ヒリヒリ感」があるかないかというのは、サービスする相手の違いではないかと思います。
商業出版の場合、世の中すべての人(読者)に向けてサービスしようとしていて、自費出版の場合は、主に著者に対してサービスしている、というふうになるでしょうか。
やっぱりこの問題って難しいな。 (April 29, 2005 03:09:02 PM)

書籍編集者esのつれづれ書評+α

April 28, 2005
XML
カテゴリ: 編集者生活
ある編集者さんの、 自費出版をやるために、編集者になったわけじゃない。 を読んでハタと考え込んでしまいました。

確かに私も自費出版の編集をやりたい、とは正直思わない。
でも、そもそも自分が編集者になりたいと思った理由を考えてみると、「今まで様々なことを教えてくれた本をつくる仕事がしたい」「自分が編集した本が、一人でも何かしらのいい影響を与えることができたら嬉しい」「クリエイティブなことをしたい。モノづくりがしたい」「好きな著者に会いたい。有名な人に会いたい」といったもので、一番最後のバカな理由をのぞけば(でも大切な原動力だと思ってますが)、全部自費出版でも実現できるものなんですよね。

でも、自費出版の編集はあまりやりたいとは思わない。
うーん、なぜなんだろう?
そこで考えてみると、一つのことに思い当たります。

恥ずかしながら、「やりがい」と「仕事の大きさ」で区別してしまっているんじゃないか、ということ。
やっぱり申し訳ないですが、自費出版で書店に流通させないとなると、読む人は限られます。

それに費用を負担してもらっているからには、基本的に著者の意向通りの本づくりになるはずです。
ただ、会社は損はしません。リスクが限りなくゼロに近いですから。

商業出版の場合、まったく売れなくて採算が取れず、会社に迷惑がかかる本を作ってしまうことがあります。
それを考えると、もちろん不安になったり心配になったりもします。
最初に発売直後の売り上げも見るのは、正直怖いです。

でも反対に、反響を呼び、多くの人に読んでもらう可能性があります。
自分の企画、編集次第で人の記憶に残る本を作る可能性があります。
そして、会社に莫大な利益を与えることができる可能性があります。

つまり、そこには「やりがい」「可能性」「希望」があるのです。
もちろんそこには、リスクもある。
でもそのリスクがあるからこそ、一生懸命になれるのだと思います。


もちろん自費出版でも、著者が心から満足いく本を作るお手伝いができた、喜んでもらえた、というやりがいはあるのかもしれません。
でも、あくまでも著者からお金を出してもらっているので、本の編集というよりは、サービス業な気がしてしまいます。
お金を出している人が心から満足のいくサービスをする、というのは、編集者といってもちょっと違うような気がします。

ある編集者さんの 「一冊の本を作るのには、色々な不安や心配があって、いつも心がヒリヒリする。でも、そのヒリヒリした感じを覚えずに本を作るなんて、僕にはとても考えられない。」 というコメントは、激しく同感です。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  April 28, 2005 01:12:08 PM
コメント(9) | コメントを書く
[編集者生活] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:自費出版の編集をしたくない理由は…(04/28)  
初月1467  さん
こんにちは。

「自費出版の編集をやりたくない理由」…面白いですね。
賛成も反対もできないけれど。あえてどちらかといえば…賛成かな?ん~難しいなぁ。

流通がどうのこうのとか編集最中の緊張感云々もさることながら、自費出版を望む人が書く小説の多くは、失礼ながら非常に陳腐なものが多いですよね。

編集を頼む以前に、なぜ自分は小説を書きたいのか、なぜ人は小説を読むのか、そういった根本的なことも考えて出版ということを考えて欲しいなぁなんて思ったこともありましたね…大昔だけど(笑)

今日も楽しく読ませていただきました。
ありがとうございます。
(April 28, 2005 02:14:04 PM)

Re[1]:自費出版の編集をしたくない理由は…(04/28)  
初月1467さんへ

こんにちは。
自費出版については、本当にいろいろな問題があると思います。
本についての考え方や出版社のスタンスについて考えさせられますし、何よりも自腹を切ってまで本にしたいという人々の願望の高さには驚かされます。
自費出版が悪いというわけではないと思うし、自費出版をたくさん手がけている編集者ってどうよ、と言ってしまうのも気がひけます。
一生懸命やっている方もいっぱいいるとは思うのです。
分かっちゃいるけど、正直な気持ち、私もやりたくないんですよねぇ…( (April 28, 2005 03:46:10 PM)

私は笑えないのですが…  
kinagi  さん
 自費出版よりも、ある意味リスクの高い協力出版に走った私には、耳の痛い話です。
 ただ、相手の出版社が粗い編集、校正をしてきたとしても、自分にその能力があれば、ひどい本を作られずにすむかな、とは。
 まともな作家の本じゃないもの、真剣にみたくないのは、当たり前かも。だから、僕のような者は、そこまで了解した上で自分が費用を負担する出版に踏み切らないといけない。その上、売る戦略、装丁などもきちんとこちらで考えないと。相手は、大勢いるクライアント(作家?)の中の一人、としてしか見て居ない可能性もありますから。
 やれるだけ、僕などはやってみましたが、結局、魅力的な本でないと売れないでしょうから。不安は
一杯で。普通、編集者の方が抱えるヒリヒリ感、この出版形式だと作者が抱えるっていうことを理解しました。まあ、温かい目で見てやってください。 (April 29, 2005 12:33:28 PM)

Re:自費出版の編集をしたくない理由は…(04/28)  
あまろ~ね さん
ある編集者さんとこの記事を見て自分も昨日、Blogにちょっと考えを書いたんだけど、うまくまとまんなかったんですよ、自分の思いが(いつものこと)。
でもエリエリスケッチさんのこの記事を見て気がつきましたわ。

>あくまでも著者からお金を出してもらっているので、本の編集というよりは、サービス業な気がしてしまいます。

なるほどね。自分は、いまの肩書きは「編集者」ですが、どんな職についていても基本は「サービスパーソン」でいたいと思ってるんです。すべての仕事は、それが事務でも経理でも、その根底に必要なのは「サービスの気持ち」だと信じています。なので、今の「書籍編集」という仕事もサービス業の一部だと考えています。

だからなんだな。べつに自費出版の編集でもいいじゃんと思うのは。たとえ自費出版でも、本をつくるヒリヒリ感は感じられるんじゃないかと思ってしまうのは。

ただ前提として、自費だろうがなんだろうが「いい本(というのもあいまいな定義ですが)をつくるんだ」という意識が著者側にも制作側にもあることが必要ですけどね。金を出すんだから好きなように書かせろ、金をもらってるから売れない本になってもかまわない、という意識でつくる自費出版であれば、そんな編集はしたくない。 (April 29, 2005 12:53:55 PM)

Re:私は笑えないのですが…  
kinagiさんへ

kinagiさんのように、本当に一生懸命書いて、作って、売る努力をしている方を見ていると、複雑な気持ちになります。
自分が書いたものを少部数でもいいから流通させて、一人でも多くの人に読んでもらいたい、という純粋な気持ちは決してバカにできないと思うのです。

ただ、それを請け負う出版社サイドがどれほど真摯に向き合ってやっているんだろう、とか、リスクのないおいしい商売と思っているだけなんじゃないか、と思うと、どうしてもいいイメージはもてないんですね。



(April 29, 2005 03:03:33 PM)

Re[1]:自費出版の編集をしたくない理由は…  

自費出版  
takam16 さん
自費出版を中心の出版社と特約店契約のようなものを結ぶ場合の書店の多くは、
「在庫=おカネ」によるうまみです。
それでも来た本はせめて作者アイウエオ順になれべたものですが、なかなか売れず.....でした。
でも、けっこう面白い本もあって、発見という
楽しみがいいですね。
そういう中から商業出版への道もあるのでしょうね。
それを見つけ出す編集者さん(かな?)もみな大変なのでしょうね。 (May 2, 2005 10:52:13 PM)

Re:自費出版(04/28)  
takam16さんへ

こんにちは。

>自費出版を中心の出版社と特約店契約のようなものを結ぶ場合の書店の多くは、
>「在庫=おカネ」によるうまみです。

やっぱりそうなんでしょうね。
在庫がお金になる上、売れたら売れたでいいわけですし・・・。

中には面白い本があると思うのですが、なかなか発掘とかはできないんですよねぇ。
本を送ってもらったりすると、一応読んだりするのですが、今までに「おお」と思ったのは一冊だけだったしなぁ。 (May 6, 2005 09:41:05 PM)

Re:自費出版の編集をしたくない理由は…(04/28)  
tomo さん
はじめまして。かなり昔のブログなので、今頃お返事を書いて伝わるのかどうかもわかりませんが、少し感じたことがあるので、買い込ませていただきました。フリーランスで書籍編集をし、小さいながら出版社として立ち上げたものです。
「自費出版の編集をしたくない」というのは少し違うような気がします。企画出版であれ、自費出版であれ、著者が世に発表したい「思い」があって、出版方法としてなにを選んだか、でると思うのです。同時に、出版物には出版するためのルール(不特定多数の読者に対してメディアが持つ責任のようなものも含めて)があります。編集者は、企画、自費の別を問わず、表現者の思いを正当な形で、方法で、より表現したい思いを伝えるために作業をするのが役目です。だと思っているので、売れる売れないが基準になるのではなく、何を伝えるべき本であるのか、が基準になるべきだと思うのです。ですから、私は自費出版であれ、企画書籍であれ、同じくらい編集作業は楽しいですし、緊張しますし、神経も使います。そういったものではないですか? (September 21, 2007 01:54:23 PM)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

エリエリスケッチ

エリエリスケッチ

Comments

通りすがり@ Re:本は高いか、安いか? 本の適性価格とは(04/12) この20年くらいで、平均年収も下がり続け…
whojpu@ zGLbDfvOvft vjnlLz <a href="http://owcchqp…
qgjydljnlj@ yAKVJrXpeUqyGC ue7jQC <a href="http://ifcujxc…
XmfVizgkePVxnDjLsQG@ yOazXlbpgSLf 200503290000.. Awesome :)
王様@ 潮 吹 きジェットw サチにバ イ ブ突っ込んだ状態でジェット…

Freepage List

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: