大統領の回答


(前回のつづき)

リクエストにお答えして、昨日の日記に登場した可哀相な子どもたちの質問に
対する、 ブッシュ大統領の回答 (しそうなこと) を以下に掲載。




1.なぜ、ゴアよりも票が少なかったのに、大統領になれたのですか?

まあ、君の言う通り、正確に数え直していたら、得票数では明らかにゴアが
勝っ、、、(ゴホッ、ゴホッ)、いや、つまり、素人目には、ゴアが勝って
いたように見えたかもしれないが、 共和党支持の裁判官 たちが頑張って
くれたおかげで、票の数え直しは、法的に、不必要ということになったんだよ。

ちなみに、あの判決のときにも活躍した最高裁長官のレンキスト判事は、
次期大統領選前のこの時期を見計らって、近々退職する予定だ。

今なら、代わりを共和党の支持者で確実に埋めることができるからね。

在職中もいろいろ協力してくれたし、身の引き方までも、すべて共和党の
ために尽くしてくれる実に信頼のおける人物だよ。(満面の笑み)


2.なぜ、何の証拠もないのに、イラクを攻撃したのですか?

それはね、私と、私の父が大好きな石油がたっぷりと出る国だからだよ。

父が、湾岸戦争で果たせなかった夢を、とうとう自分が実現したわけだ。

親子2代、実業家として石油で大儲けさせてもらったたばかりではなく、
政治家としても、石油関連業界から、相当の「支援」を頂いてきたんだ。
少しは恩返し、しないとね。

これで、こっちの言うことを全く聞こうとしなかったあのひげ面の男も
いなくなり、アメリカに大量の石油が安く入ってくることは確実になった。
「国益」 にも、かなうだろう?

それに、「大量殺人兵器がある」とでも言わないと、アメリカ国民に
戦争に賛成してもらえなかったんだよ。

テロへの怒りと恐怖で国民がいまだ冷静さを失っている間に、ちょっとだけ、
国民の恐怖心を利用させてもらっ、、、いや、つまり、国民の「平和への願い」
に応えさせてもらったまでだよ。

百戦錬磨のフランスやロシアは、さすがに騙せなかったが・・・

日本などは、あんな出まかせの大義名分に、単純に乗ってくれたよ。
あの国は、自国の安全と損得勘定だけを基準に動くからね。

大量殺人兵器の『証拠』は、今も、国の威信をかけて、全力で、でっち
上げようとして、、、いや、 探して いるところなんだ。


3.なぜ、広島で史上最大のテロをした国が、テロを非難できるのですか?

あの時も、日本が先に真珠湾を奇襲したんだから、悪いのは向こうさ。

もちろん、アメリカは真珠湾のときも、世界貿易センターのときも、計画は
事前に知っていた・・・いや、CIA の連中は、、、情報を掴んでいないことも
なかった、と言うか、その、、、(マズイ、これは極秘事項だった。。)

ともかくも、「ちょっと針で突かれたら、斧で相手の首を切断しなければ
どうしても気が済まない」というのが、アメリカ人の 国民感情 というやつだ。

アラブやアジアの「悪者」たちの企みを、いかにうまく逆利用してアメリカ
国民の復讐心を操れるか、、、いや、いかに 世論の一致団結 を図れるかが、
大統領の腕の見せ所なんだよ。

国家の緊急時に世論の一致団結が必要なことは、ヒトラー政権下のドイツを
見れば明らか・・・いや、つまり、その、、、とにかく、君たちは何も考えず、
を憎んで、「アメリカ万歳!」と叫んでいれば、 無難 だということだよ。


4.なぜ、さっき、ベルがいつもより20分早く鳴ったのですか?

き、君は、まだ、知らなかったのか・・・。
そうか、、、無理もない。

自由主義を標榜するわが国では、大統領の意のままに動く工作員など
存在しないことになって、、、、いや、そんなものは、 存在しない のだからな。
そうとも、存在しないのだから、ベルなど鳴らすはずはない。

ベルがいつもより早く鳴ったなんて、君の勘違いだよ。
そうだね、先生?(担任のほうを睨む)

「はい。大統領閣下。いつも通りの時間でした。子どもは、空想好きなもので。。。」


5.なぜ、スティーブはいなくなってしまったのですか?

それが、私にも、実に不思議なんだ。。。

オサマ・ビン・ラディンにしても、サダム・フセインにしても、金正・・・いや、
あの男は、まだ、 これから だが、、、ともかくも、私に反抗的な態度を取る人間は、
いつのまにか、この世界からいなくなってしまうんだよ。

ふっふっふっふ・・・。





G.W.ブッシュ大統領は、これまで数多くの「迷言」によって我々の心を和ませてきた。

******* (「ブッシュ妄言録」より)

“すべてひっくるめて、素晴らしい一年だったよ。”(2001年12月)

  ↑ 同時多発テロが起きた年。


“アメリカと日本は150年もの間、素晴らしい同盟関係を結んでいます。”
                             (訪日の際のスピーチで)

  ↑ 太平洋戦争中も、「同盟関係」だったという認識らしい。。。


“白いよ。”(イギリスからきた子供にホワイトハウスはどんなところかと質問されて…)


*******

ちなみに、彼は、9月11日以前、2001年の7月頃までは「タリバン」をロック・グループの
名前か何かだと思っていたそうだ。


“人間の過ちこそ、人間を本当に愛すべきものにする。”

               ----- ゲーテ

確かに友人としては、愛すべき愉快な仲間になりそうな人物だ。

しかし、大国の指導者として、「愛すべきもの」になるのかどうかは・・・・。





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