週末の後


嵐のような週末が、去った。

突発的事態に際して問題を最小限に抑えられた充実感からか、
疲れていたにも関わらず、今朝は、意外に早く目が覚めた。

そこで、気分転換に散髪に行くことにした。

散髪の途中、完全に爆睡してしまった。
爆睡中に不自然に頭が動いて散髪屋の手元が狂ったのか、家に
帰って鏡を見ると刈上げにした後頭部の部分が一部、微妙に
虎模様になっていた。
これで、ますます 人から恐れられる ようになるに違いない。
(別の意味で・・・)

午後、 少しだけ 昼寝をしようと思って横になったら、目が
覚めると外がすっかり暗くなっていたので、びっくりした。
今日は自分は休みだったが、給与計算書を提出しなければならない
日だったのだ。
あわててシャワーを浴び、身支度をしてオフィスに行った。

オフィスに向かう電車の中で、坂口安吾の「堕落論」を読んだ。
彼の思想や文学は50年後に初めて理解される、とも言われたけれど、
確かに、この文章が書かれたおよそ50年後の現在、彼が熱を込めて
主張していることは、あまりに当たり前すぎる常識でしかないように
思えてしまう。
むしろ、彼が やんわりと 批判している小林秀雄をはじめとした
当時のカリスマ知識人たちの物の見方の方が、“新鮮”で面白みが
あるようにさえ感じてしまった。

オフィスに着いた時には午後9時を回っていたので、すでに誰も
いなくなっていた。
暗証番号式の鍵を開け、中に入ろうとしたら、なんと、警備用の
非常ブザーが鳴ってしまった。
少し迷った後、やはり見つかると面倒なので、さっさとオフィスを
後にすることにした。

“三十六計、逃げるに如かず”
      ―― 「斉書」

すっかりあきらめて帰宅する途中、コンビニに寄った。
レジでは、「新人のオーラ」を遠慮なく振りまいているバイトの子。
「1399円になります」と言うので、1400円出すと、予想通り、
「1400円からでよろしいですか?」 と来た。
(「ダメ」と言ったら、どうするつもりなのだろう。)などと
考えながらも、にっこり笑って、「はい」と答えてあげた。

それにしても、マニュアル的な応答があまりに予想した通りだった
ので、一人でニヤニヤしてしまい、気味悪がられてしまった。

帰宅後、50通程度たまっていた仕事メールを一気に片付けた後、
いつもどおり、ビールと枝豆の夜食。

というわけで、日常が、戻った。





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