落日

落日

2006年10月10日
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カテゴリ: ハル
お父さん。
幼いころの私は、お父さんも気づかないうちに、お父さんの胡坐の輪の中に滑り込んで、完全に体の力を抜いていたそうですね。ミーくんがお父さんの膝の中で寿命を終えたときも、きっとそうだったのでしょう。
私が名付け親だったミーくんは、好奇心の強さと懲りない神経と甘えん坊さが私に似ていると、家族の間で、時に愛情の、時にブーイングの対象でした。
私が独立した後、ミーくんがお父さんの膝にちょこんと座った折々に、お父さんが私を思い出してくれていたこと、とても嬉しく思っています。
それから、フロリダのワニ園で、動物たちを見てはしゃぐ私を見て、「小さい頃のハルを見ているようだ」と何度も喜んだことも。
その話をサクヤに聞くたび、とても幸せになったものです。

初めて、親子でバーのカウンターでお酒を飲んだ日のこと、覚えていますか。お父さんはお塩を舐めながら、テキーラを飲んでいました。あのとき、お父さんは言いましたね。
「お母さんは、若いころサクに似ていたから、サクのことはよく解ると思う。でも、ときどきハルが解らなくなる。でも、ハルはお父さん似だから、僕はハルのことがとてもよく理解できるんだよ」
大好きなお母さんと齟齬があることは、とても悲しいことだったけれど、お父さんが理解してくれると言ってくれたことは、嬉しかった。






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最終更新日  2006年10月17日 00時52分34秒
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