Fastest Lap

Fastest Lap

September 9, 2006
XML
カテゴリ: Engineering
Lexusにとって待望のフラッグ・シップが投入されます。
国内販売分の年内販売分はほぼ完売状態だそうで、リリースされてから購入しても年明けぐらいの納車にしかならないようです。
日本名の旧姓「セルシオ」は相変わらず日本では強いようですがちょっと待って下さい。
確かに日本人にとっては欧州の強豪と初めて真正面から渡り合ったパーソナル・サルーンであるだけにどうしても贔屓目になりがちですが、本当にこれで良いのか?と苦言を呈する方が結構いらっしゃるのもまた事実。
特に、欧州の自動車誌のホーム・ページや、欧州でリリースされる自動車誌を見ているとかなり厳しい内容のインプレッションが記されています。
確かに、僕自身もブログで何度も書いているように培われた精神風土に由来するヨーロッパと日本の価値観の相違があるにしても、ここまで書かれるとへこみます。
かなり凹みますが、これもしかたないだろうと僕は思い始めてます。

1,000万円近辺で販売されるというニュー・レクサスLS430のハイライトは戦慄を禁じえないハイテク装備の集大成です。
僕は決してハイテクが嫌いなのではありません。

ところがLS430のハイテクはそんなたぐいのものではありません。
ちなみにこれから記述する「」内の文章は欧州の自動車評論家の言葉をそのまま抜粋、あるいは要約したものです。
「自動でクルマを制御する装置をセットすれば、LS430はクルマそのものが進路を決め、高速道路のゲートをくぐり、決定した車線の中央をひたすら走り続ける」
「ドライヴァーが衝突の危機に気づかなかったとしても全自動で制動するのは当然として、緊急回避のためのステアリング操作を行った瞬間、LS460は足回りを瞬時に固めてステア操作の応答性を高める」らしいのです。
僕は正直、ここまでの時点ですでに没個性的なクルマになってしまっているように思います。誰が乗っても同じように動くAIクルマ?のように思えてなりません。
更にです。「じゅうぶんな駐車スペースをみつけたなら、コンソールのボタンを押せば、あとは腕組みしたままクルマ自身が車庫入れしてくれるのを見守っていれば良く、これなら高価なアルミを縁石でこすったり、自分で選んだクルマの大きすぎる巨体を持て余すこともない」と言うのです。
しかし、です。こういったドライヴァーたくさんいますよね。大きなクルマに乗ってる割に下手くそなドライヴァー。まともに駐車スペースにも入れられないドライヴァー。気のせいかそういうクルマに乗ってる方ほど、自分勝手なのか?下手くそなのか?判別しかねる駐車をして自己満足しています。
こういったマナーの悪さを少しでも無くそうという苦肉の策?なのかも知れませんが、ここまでするのはどうなんでしょうね?より、下手くそが増殖し「下手なら高級車のレクサスを買え」ということになりイメージは悪くなると思うのですが、さすが世界2位のトヨタさん心が広いのでしょうか?それともそういう下手な方を取り込んで高級車市場に食い込んでいこうという打算?が含まれているのでしょうか?

さらなる戦慄が続きます。
「LS430の前後はレーダーによって監視されていて、追突が避けられない状況では鞭打ちを最小限に食い止めるためにヘッドレストが自動で動いて頭部をサポートするだけでなく、もし脇見や居眠りなどによってドライヴァーが前方を見ていないと判断すると、けたたましいブザーとフラッシュによってドライヴァーの意識を喚起させるための行動をLS430自体がとり始め、同時にクルマ自身がドライヴァーの操作を代行して制動する」というのです。
ここまでくるともう開いた口が塞がりません。


クルマの楽しみ方はそれぞれです。
僕のようにピンと張った緊張の中でクルマの限界を楽しみたいドライヴァーもいれば(いつもではありません)、ごく普通に大変な思いをすることなく安全に乗りたいと言う方もいるでしょう。これは、どちらが正しくて、どちらが間違っているという論点ではありません。
どちらの場合も、「同乗者や歩行者の命を預かってドライヴィングする」というドライヴァーの基本的な緊張感さえも奪いかねないハイテクのように思えてなりません。
僕がこういうと、「それはドライヴァーのモラルの問題だからこれらの技術の向上とは関係のないものだ」と反論する方もいるとは思いますが、意識や思想などというのは時代の流れが生み出し、その時代に生きる方々に定着し癒着していくものです。
むしろこれらのドライヴァー・エイドが全く無い時代であったならドライヴァーはクルマに頼るという概念はまったくないはずです。

ドライヴィングにたいして適度な緊張感を持たないドライヴァーが増えるばかりでなく万が一これらのデヴァイスを使っていて何らかの突発的不具合などで隣のクルマと接触したなどという事故が起こったとき、ハイテクに頼り切った下手くそなドライヴァーが言う台詞がなんとなく想像できてしまう部分も怖いです。
「クルマが勝手にぶつけたので私のせいじゃありません。ですからトヨタ自動車と話し合ってください」と・・・
冗談抜きで将来こんなドライヴァーが出てこないとは言えませんよ。トヨタさん。
そのあたりのドライヴァーへの啓蒙はしっかりできるんですよね?いままで以上に品位も技術も無いドライヴァーが増えるのは我慢できません。
どなたかのブログで新型のメルセデス発表会でレクサスの名前さえ出てこなかったようなことが書かれてましたが、こんなクルマ作ってしまったら欧州メーカーは多分笑ってますよ。
ま、笑ってないまでにもホッとしてるでしょう。あと数年はトヨタに脅かされることはないと。
欧州の方々がクルマに求めているのはこんなものではありません。自身でステアリングを握って、好きなときに好きなところに行ける。でも、その過程で愛機が故障してしまったらそれはそれでしょうがない。
結果重視の日本、過程も重要な欧州。むしろ、その過程にこそ自身のオリジナリティやアイデンティティを見い出し楽しみを演出することを知っている方々です。

また、これも海外の自動車ジャーナリストによる言葉ですが、
「キャビンのしつらえには失望させられた。ビッグ・サイズのジャガーやメルセデス、アウディに感じられるような特別な空間にいるという感覚をLS460は全く与えてはくれない。本物のウッドがフェイクに見えるうえ、車格相応とは思えない低質感素材もあり、インテリア全体の雰囲気はとんでもなく巨大化したトヨタ車そのもので、洗練された高級車に期待するような味わい深さが感じられるものではない」とバッサリ!!
更にクルマそのものが持つパフォーマンスに関してはここに掲示するのも抵抗があるほど厳しい内容です。
「レクサスの旗艦には、ただただ驚くばかりのハイテク装備が満載されているが、クルマそのものがどうかといえば、きわめて普通。驚くばかりに平凡だ。4.6リッターV8DOHCエンジンは380psとなかなかパワフルで排気量あたりの出力としては高水準だが、代償としてトルク・カーヴのピークが今時珍しいほど高回転側に寄っていて50.2kgmの最大トルクを得るためには4,100rpmまで回さなければならない。8段ものギアを持つATはラグジュアリーのためではなく、このエンジンのために必要に迫られての補完装置なのではないか?とさえ思える。走らせれば無類のスムースさに感心はするものの、ATは最適なギアを絶え間なく選択し続けるため1段飛ばしも頻繁に行う。こうして選択されたギアに間違いはなく、エンジン特性を最大限に活かしてはくれる。だが、こうした所作から感じられる全体的な印象は「余裕」というより「高効率」であり、この種の高級車にふさわしいかどうかは疑問である」
疑問である、と締めていますがどう見ても肯定でないことは内容から見ても明らかです。
また、僕個人の見解としては「重すぎ」の感は否めません。5リッターV10エンジンを搭載するM5でさえも1,830kgを実現しているにも関わらず、4.6リッターV8のレクサスLS460が1,945kgと115kgも重いのは努力不足と言われてもやむを得ないでしょう。
様々なハイテク・デヴァイスのせいで重くなっていたとしても、アウディやジャガーのようにアルミ・ボディを採用するなどして軽量化する努力はするべきだったと思います。

僕の総論としては言葉にすることが難しい感性領域でのチューニング(調律)がはっきり言ってトヨタは上手いとは言えません。昔よりはかなり良くはなりましたが・・
国内にもこの部分に優れた作り手はいますが、それも手放しで賞賛できるわけではないのであえて書きません。
この辺りの感性領域(いつも言ってますが)に訴えるエッセンスというのは理屈や数値ではありません。
セルシオのときからそうでしたがLS430になっても変わらない点は、エンジニアリングやテクノロジーで作り上げる部分に関しては欧州車を明らかに超えていると思いますが、それ以外の感性や感情に働きかける芸術的な洗練度や完成度という点での商品性が極めて乏しいように思えてなりません。
レクサスを愛用されている方には非常に申し訳ないのですが、僕はこのクルマのプライスは高いと思ってしまいます。何もLS430に限ったことではありません。GSもISもです。1,000万円が高いというわけではありません。以前、僕はBMW735iを脚として使っていたことがありますが、あのクルマの900万やNSXの900万を高いとは思いませんでしたし、今で言うならポルシェ911ターボに1,800万払う方が安い買い物だと思います。あるいは、アストン・マーティンDB9クーペの1,800万のほうが良いと思ってしまいます。
「セダンと比べろ!」というお怒りの声があるかも知れませんのでセダンで挙げれば、300万の出費をプラスして1,330万のBMW M5かアウディのRS4にします。
正直、このレクサスLS430を選ぶ意義が見い出せないような気がします。700万円前後のクルマとしてなら競争力はありますが、大台の1,000万で勝負できる内容ではないと思えます。

また、公平を期すため初代のセルシオから乗っている方が僕の友人におりますから、あとは実際に拝見させてもらってから追記の記事を書きたいと思います。
その方も早々に予約したそうですので・・

ブランドは自分自身のエゴを貫き通せなくなったら失墜が始まります。
しかし「レクサス・ブランド」などと言われてますが、僕はまだ残念ながらブランドと呼ぶには早すぎると思います。
ブランドというのは、ある国の人たちや何パーセントの人たちだけが認めただけではそもそもブランドとは呼べません。
つまり、北米で認められてもヨーロッパで認められていないレクサスはまだブランドの域には達してないということです。
トヨタさん。どうしてもレクサスをブランド化したいなら、売却される予定のアストン・マーティン買ったらどうですか?
アストン・マーティンをレクサス・チャンネルで扱えば一気に高級車市場のネーム・ヴァリューが上がりますよ。そのためなら安い買い物だと思います。


banner_02.gif
人気blogランキングへ


楽天ブログ★アクセスランキング









お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  September 9, 2006 02:30:18 AM
コメント(4) | コメントを書く
[Engineering] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: