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兎に角、腹に固形物が詰まっていないというものは力が入らぬものでして、 あたくしのような細っちい奴にとりましては生活レベルの問題に転じるのでございます。 今日も天井の茶色い板が、くっきりと見える 明るい午後に目を覚まし、 傍にいた錆色の猫の夢の毒気に当てられたのでしょうか。 やはり、 あたくしも夢を見つつ、14時前に気がつきました。 生まれたうちは60cm。 成虫で1m。 太さは大人の親指より一回り大きく、色は漆黒。 体節が2cmおきにあるという、まるで足のないムカデ。 カサカサという音は乾いた内蔵を思わせ、重さは軽いのですが、足が見当たりません。 壁や空中を縦横無尽に飛び交うUMAに、あたくしは寄生されたのでございます。 皮膚下を這いずりまわり、風邪のようにクシャミや咳のひマツで卵が寄生するので 居間の隣にある真っ黒な暗幕の張り詰められた稽古場へ 寄生者だけで、自主監禁しておりました。 スピルバーグに売り突けられるスペクタクル・パニック・ホラー。 コウモリは逆さの白昼夢を見るのでしょうか。
2008.02.11
〔序章〕 昨夜からオエオエ星人に連れ去られ、ライブ前のトイレ大とステージ中からの吐き気を今に引きずるのだが、 ライブのメンツが影響したのかと思っていたわけだが、理由はそこになかったのかもしれない。 〔本文〕 デスペラード移転、グランドオープン2/23に向けてのライブに出た。 前店舗の雰囲気を引き継ぐ居心地の店内だが、見渡せば設計図も目に浮かんで来る作りで、 何か特別仕掛けがあるわけでもない。 ないのだがしかし、虫子はフロア中心に迷った。 フロアから四方、店内で迷子になりかけた。 道に迷う程酒を飲んでもいなく、ただ【気】の流れに惑わされたというべきか。 何度かフロアから楽屋、楽屋からステージ、またフロアからバーや受け付け、 トイレ、PAブースと歩く。 あちらが招いているかのように、【気】の道が分岐しているではないか。 アチラ、というのは、見ても良いし、行かなくても触れてもよい場所。 いうなれば同じ場所、同時刻、違うのは座標と時間。 生きて覗けるアチラ。 ライブが始まる。 AUTO-GAILY-SHOW。 嘔吐下痢? 虫子は1曲目にトランスに入り、あとはバンドのように【聴いて】いた。 舞台上手には、 誰もいない、2人ユニット。 ザ チューセン・ズ。 マイミクのザ係長がギターを掻き鳴らす。 【舞台上手】で歌い大きく動く!かっこいい! 気 も大きく動いたように見え、係長のジャンプと共に、その体は更に大きく揺れ、 なんとアチラが揺れ、アチラが引っ張り、見事亜空間から落ちている。 落ちて来た瞬間、ギターアンプのマイクの上。 撃沈だった。 歌詞を左手の爪に書いていたからかもしれない。 ベースのエロ社長が嘔吐下痢だったからかもしれない。 三文からす。 雪のちらつく京都から。 真っ赤なカールコードでギターをひく。 ウィルコジョンソンをふと思い出しつつ、虫子は自分の準備に楽屋へ隠れた。 騒がしい。 演奏を終え、楽屋へ戻ってきた三文からすに聞くと、 カールコードごと【舞台上手】にあるマーシャルヘッドを引きずり落としたらしい。 マイミク架空楽団さんによると「マーシャルの一本釣り」だったらしい。 やはり! ステージ床と、アチラの地面の重なりが亜空間を作り、 一歩の距離が、実際には四歩になっていたのだ。 〔あとがき〕 虫子は、昨夜の広くなったステージで、【上手】へ一歩、 いやきっと四歩、動いた。 今日は嘔吐下痢が確定。 誰か水分、買うてきてやぁ。
2008.02.06
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