幼かった頃の自分は、オムツを穿くことを嫌がっていたらしい。
但し、昼間限定で。
夜、寝る前になると、自らオムツを持ってきて、穿かせてーと言ってくるのが常だったそう。
それを踏まえると、自分は人間として、四回以上の生を受けているのではないだろうか。
一回目の時は、排尿の仕組みなんて分からない。
二回目になると、あれ?前にも同じことが…?となる。
三回目で、これ前にもあったなとハッキリ記憶する。
四回目からは、こういうものと確証している。
昼間は自分でトイレへ行けるので、
わざわざオムツを穿くことを嫌う。
実際、別に粗相もしなかったらしい。
でも、夜のおねしょは、どうしようも無いことなので、
オムツを穿かないと駄目だとわかっている。
だから、穿きたがる。
子供の頃のオムツに関する記憶なんて、
今の自分には全く無いのだけれども、
あの頃の自分は確かに覚えていたのだ。