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2016年04月17日
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カテゴリ: 羅刹
 斉子女王はほっと小さな安堵の息をもらした。

 能季の方は、今度は逆にだんだん不安が募ってきた。

 斉子女王とこの男を一つ車に同乗させるなんて、本来なら死んでも嫌だ。

 だが、今はそんなことを言っている場合ではない。何とかこの男を大宮川へ連れて行かなければ。

 斉子女王はそんな能季の葛藤にもまるで気づかないように、道雅を甘い声で促す。

「それでは、これから準備をして出かけませぬか」

「え、今から? こちらは明け方に立つのでは」

「老尼のために、ゆっくり話せる時間が欲しいのです。それに常盤の御寺には明日の朝には必ず詣でると頼通様に約束しておりますから、今から出た方がよろしいかと。当子様の乳母はこのところ少し具合が悪いので、右京三条の知り人の家に預けております。常盤は嵯峨野の入り口。ちょうど御寺へ行く道筋でございますから」

「それもそうですな。では、そのように」



 そして、小半刻もたたないうちに、尼に身をやつした姿で戻ってきた。すでに、牛車の用意まで整えてきたらしい。

 道雅は能季に向かってここで待つよう言い置くと、斉子女王を伴い車宿りへ向かっていく。


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最終更新日  2016年04月17日 16時23分23秒
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