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2010.10.07
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カテゴリ: スピとかヲタとか
夕日とシンジ君




EVAの主人公、碇シンジくんです。
バリ島、タナロット寺院の夕暮れ時にて。



タイトルの「アイ」は、シンジくんのイニシャルの「I」ですが、
愛でもあり、
逢でもあり、
哀でもあり、
I am のアイでもあり…。
ここに書ききれないくらい、分厚い層を成す様々の意味を含んだ、「アイ」という言葉です。




以下、新世紀エヴァンゲリオン(ヱヴァンゲリヲン)のTVシリーズおよび新劇場版のネタばれを含みますので、大丈夫な方のみ反転でどうぞ。






いや、血湧き肉踊るエンターテイメントとして、アニメーション技術の粋を集めた動画として、新作はほんとうに素晴らしかった。
ですが、新作の真価を知るには、旧作の存在が欠かせません。



新作では、ヒロイン(?)の少女が3回も「ありがとう」と言いました。
別のヒロインが、主人公の手作り弁当に丁寧に感謝を述べていました。
私はそのことだけで、涙が止まらなくなってしまった。
それも、旧作を知っているからのことです。



TVシリーズは、15年前、1995年だったかな?に放映されました。
なんとじゃがりこと同い年です。←どうでもいい
主人公のシンジくんは、親に捨てられた経験を持つ、傷ついたインナーチャイルドそのもののような少年として描かれています。
極端に低い自己価値、嫌われる事を恐れて他人を拒絶する、裏切りを恐れるあまり最初から期待すらしない態度…。
そして、彼と対になる存在として描かれていた(と、私は思っています)少女アスカにも、似たような原体験が有り、彼女は人がうらやむような特性をみんな持っているにもかかわらず(美貌、優秀な頭脳、運動神経 etc.etc)常に満たされず、極端に「褒められる事」「一番である事」「関心を寄せられる事」にこだわり、それが叶わないことで自我崩壊を起こしてしまいます。
ふたりとも、長子コンプレックス症候群の典型ですね。
自己価値の確立を、親からの関心度に依存するシステムを導入してしまった哺乳類(中でも、肉食獣とサル族はこの傾向が強い)ならではの悲哀です。



地球式生き物の基本は、「自分がここに居て幸せ」。
ただ生きている、息をしている、それだけで満ちている。
他者から見た存在意義?価値?そんなものに振り回されたりしません。
そして、実はヒトにとってもそれは揺るがない事なのです。本当は。



思い出して下さい。他の誰が望もうが望むまいが、


「私が、私の存在を祝福する」


ヒトの中に本来有るはずの、地球式生き物の大基本、です。



親からの関心が薄かった、コピーのように扱われた、サンドバックにされた、過剰な期待をかけられた…等々、子供が親との関わりの中で自己価値を迷宮入りさせてしまうのは、哺乳類故のトラップです。
肉食獣とサル族の子供はあまりにもか弱いので、親からの庇護の質に生命を左右されてしまうからです。
が、ある程度育って、自分で自分の食料を見つけられるようになったら、自分で自分の価値くらい打ち立てたっていいんじゃないでしょうか?
誰かの関心によってしか自己価値を見いだせない、そんな幻、自分で自分にかけた呪いは、そろそろ打ち破ってもいいんじゃないでしょうか?



シンジ君の「シンジ」は「じしん(自身、自信)」のアナグラムともとれます。



TVシリーズの最終回は、シンジ君の内面世界として描かれています。
そのタイトルは、「世界の中心でアイを叫んだけもの」。
世界の中心は「I」、自分自身。
そして、「アイ」を「愛」にするのも「哀」にするのも、自分自身の選択です。

以下、ラストシーンの台詞群を記載しますね…
私があれこれ語るより、この台詞群の中にほとんど全部語られていますので。




シンジ「そうだ、これも一つの世界、僕の中の可能性。今の僕が僕そのものではない、 色々な僕自身が有りえるんだ。そうだエヴァのパイロットでない僕も有りえるんだ」
ミサト「そう思えばこの現実世界も決して悪いもんでは無いわ」
シンジ「現実世界は悪く無いかもしれないでも自分は嫌いだ」
日向「現実を悪く嫌だと捕らえているのは君の心だ」
青葉「現実を真実に置き換えて いる君の心さ」
マヤ「現実を見る角度、置き換える場所、これらが少し違うだけで 心の中は大きく変わるわ」
加持「真実は人の数だけ存在する」
ケンスケ「だが君の真実は1つだ 狭量な世界観で作られ、自分を守る為に変更された情報、歪められた真実さ」
トウジ「ま 、人一人が持てる世界観なんてちっぽけなもんや」
ヒカリ「だけど人はその小さな物差でないと 物事を計れないわ」
アスカ「与えられた他人の真実でしか物事を見ようとしない」
ミサト「晴れの日は気分良く」
レイ「雨の日は憂鬱」
アスカ「と教えられたらそう思い込んで しまう」
リツコ「雨の日だって楽しい事は有るのに」
冬月「受け取り方一つで別の物になって しまう脆弱な物だ、人の中の真実とはな」
加持「人間の真実なんてその程度の物さ。だからこそ より深い真実を知りたくなるがね」
ゲンドウ「ただお前は人に好かれる事に慣れて無いだけだ」
ミサト「だからそうやって人の顔色ばかりうかがう必要なんて無いのよ」
シンジ「でも皆僕が嫌いじゃ無いのかなあ」
アスカ「あんた馬鹿?あんたが一人で そう思い込んでるだけじゃないの!」
シンジ「でも僕は僕が嫌いなんだ。」
レイ「自分が嫌いな人は他人を好きに、信頼するようになれないわ」
シンジ「僕は卑怯で 臆病でずるくて弱虫で」
ミサト「自分が分かれば優しく出来るでしょう?」
シンジ「僕は 僕が嫌いだ。でも好きになれるかもしれない。僕はここにいてもいいのかも知れない。そうだ 僕は僕でしかない僕は僕だ僕でいたい、僕はここにいたい、僕はここにいてもいいんだ!」

(明転)

ミサト「おめでとう」
アスカ「おめでとう」
レイ「おめでとう」
リツコ「おめでとう」
加持「おめでとう」
ヒカリ「おめでとう」
ケンスケ「めでたいな」
トウジ「おめでとさん」
ペンペン「クエッ」
日向「おめでとう」
青葉「おめでとう」
マヤ「おめでとう」
冬月「おめでとう」
ユイとゲンドウ「おめでとう」

 シンジ「ありがとう」

父に、ありがとう 母に、さようなら そして、全ての子供達に おめでとう




映画板の旧作(以下、旧劇場版)は、作者の心が迷宮入りしていたため、陰惨なものとなっています。
(表現者には芸術家タイプと職人タイプとあって、前者は富野由悠季氏や庵野秀明氏、後者は水島清二氏や宮崎駿氏が相当するとバビルは勝手に思っています。芸術家タイプは作者の心情・感情がだだもれで作品がぶれまくり、そこがまた面白い。)
「おめでとう」で終わったはずの最終回にあたるエピソードは、「キモチワルイ」で締めくくられました(爆
「新世紀エヴァンゲリオン」は、TVシリーズ、旧劇場版ともに、自己価値の確立に足掻いて喘ぐ作り手一個人の内臓を見るような、そんな作品でした…。



新劇場版では、様相が違っています。
庵野さんがどうやらあせんしょんしたらしくw、作者の内臓ぶちまけではなくて、他者を楽しませるためのエンターテイメント色が強くなっています。庵野さんも職人タイプクリエイターの仲間入りをしたって事でしょうか!



新しいシンジくんは、押し付けられた家事も(同居人の女性たちが家事無能者ばかり故w)けっこう楽しんでこなし、周囲はちゃんとそれに感謝をし、自分が何が好きかはっきり知っていて(部屋に、星のポスターが貼ってありました!)、自分の欲求にとてもストレートになりました(世界はどうでもいい、綾波だけは助ける!)!!!
もちろん、新劇はまだ完結していないので、これからどうなるか全く未知数です。
庵野さんがSっ気を発揮して、持ち上げて落とす作戦に出なきゃいいと、今からはらはらしていますw












全ての人は、自分自身の世界の中心に居る、自分自身の物語の主人公です。
「世界の中心でアイを叫んだけもの」。
世界の中心は「I」、自分自身。
そして、「アイ」を「愛」にするのも「哀」にするのも、自分自身の選択です。
ここに居てもいいかどうか、決めるのは、他の誰でもない自分自身。



そして、地球式生き物で、自分を祝福できない生き物なんて、ほんとうはいないのです!



歓迎の花とカヲシン

生命の島バリにて、ホテルのウェルカムフラワーといっしょに…。







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Last updated  2010.10.08 17:20:21
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