「と、言うワケでこんばんは」
「お前…『と言うワケで』で始めるの好きだな」
「好きと言うか癖?」
「そんな感じだな」
「ところでマグさんや。 困ったことになりましたぞ」
「誰だお前は」
「紅狐です」
「知ってるよ!普通に答えんなよ! んで、今度はどうしたんだ?」
「異動」
「またか…。 どうせまたその内『やっぱり無くなりました~』ってなるんじゃねーの?」
「今回はそうはならないようです」
「…マジで?」
「直前になって辞令来たんで、もう2週間ほどで移動」
「今度は何処だよ?」
「かなーり遠くなりました。 しかも全く知らない場所。 通勤が非常に難しくなりました」
「そうか、それは辛いな」

「あぁ、それも一つの選択肢だな」
「でも、確認したところ、そんな選択肢は無かったようです」
「どゆこと?」
「4月10日締めのタイミングで辞めるっては出来ないそうです。 そう言う話は1ヶ月前に言えと断られました。 辞令が出た時点で1ヶ月切ってたんで既に間に合わなかったんですね」
「最初っから選択権無しってか」
「正直そろそろ限界だと思ってたんですよね。 残業手当出ないし、過眠症も治るどころかどんどん薬の量増えてっちゃうし、残業手当出ないし、症状的に早朝迎えは出ないないってのに強制させられるし、残業t」
「どんだけ残業根に持ってんだよ!!」
「だーって10時間分しか出ないのに、1日で5時間残とかあるんですよ!? ばかばかしいも程があるってもんですよ」
「まぁそう言う所は他にもあるだろうし」
「でも嫌だ! 休日(サービス)出勤だってあるし!」
「あぁ、はいはい…」
「3000円のお年玉ごときで騙されると思うなよー!」
「お年玉はくれるんだ…」
「あぁ、最短でも5月10日まで我慢か…。 遠いな…」
「日付も遠いし勤務地も遠い、か」
「掛けたつもりは無いんですけどね」