「何で年末ってこう忙しいんだろうな」
「まぁ大掃除の時期だからね。 掃除でも手伝って去年御世話になったご主人様に感謝しないと」
「やっぱ真面目だな、この人…」
「ここの本、ホントに全部処分しちゃうんですか?」
「あぁ、そうらしいよ?そっちまとめといてくれ。 ってか紅狐本人はどうしたってんだ? レイやロークさんまで手伝いに来てくれてるってのに」
「主なら『只今絶賛体調不良中です!いまならもれなくトイレから出られません!なので今日休みます!ってか、この後週報も送んなきゃいけないんだよね…。あーもー面倒くさいな…、いや、まぁ書きますけどね!だいたい最近寒すぎるんですよ!この寒さで風邪ひくなって方が無理な話ですよ!っつーかトイレ寒い!悪化するよ!コレ!間違えなく悪化すr…あ゛ーーーッ』って言ってました」

「何があったー!?」
「主、此処は我々に任せて御大事に」
「ってかレイカさん、その長い台詞よく覚えましたね…」
「はい!主の大事な伝言ですし、一語一句聞き洩らしてないですよ」
「最近流行りのノロウィルスって奴じゃないの?」
「ノロではないそうですので、一安心です」
「しかしレイもロークさんも折角仕事休み入った所なのに手伝いに来てもらっちゃって…なんか悪いな」
「いやー僕らは休みったって暇だしね」
「ところでレナ先輩がさっきからボーっとしてますけど…?」
「おいレナ? お前もちゃんと作業しろよ? それともそんなに紅狐が心配か?」
「そんな事より年賀イラスト用の衣装が全く作れてないのだ…」
「そんなこと…」
「あーもう一日しかないのだー! 何だよ蛇年って!? 全く衣装のイメージがわかないのだー」
「なら…魔竜戦鬼ヤクシャはどうだ?」
「かげろうの…?」
「マグ、レナちゃんは女の子なんだからもっとこう…魔竜仙女セイオウボはどうだ?」
「なるかみ推したいだけでしょー!」
「それだー! 私、今から作ってくるッ!」
「いや、間に合うのか!?」
「間に合わなかったら…そん時はそん時!なのだ!」
「あぁ、行っといで~」
「…え?掃除は?」
「まぁ僕らが頑張れば良いさ」
「私もそれで良いです。 レナ先輩の衣装楽しみですね」
「この人たち…良い人すぎるだろ」