日々の祈り -アッシジのフランチェスコの道

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カテゴリ: カトリック
http://www.radiovaticana.org/gia/Articolo.asp?c=209962



謁見中のカテケーシスでは、教皇は先週に続き聖グレゴリオ(グレゴリウス)1世教皇教会博士を取り上げられ、同聖人の著作と教えについて解説された。

教皇は大聖グレゴリオが遺した多くの著作の中で、800通以上を収めた「書簡集」はもとより、注釈書的性格を持つ「ヨブ記注解」「エゼキエルについての説教」「福音書についての説教」、聖人伝的な要素を持つ「対話」、そして最も重要なものとして知られる「司牧規則」などを挙げられた。

教皇は大聖グレゴリオの著作を紹介されながら、独自の教義の確立にこだわるのではなく教会の伝統に基づいた教えを説き、聖書を知識面からだけでなく日常生活の中で心を養うものとして捉えたそれらの特徴を示された。

例えば、大聖グレゴリオは自分の知識を満足させるために聖書に近づくことは、自尊心の誘惑と異端の危険につながると「エゼキエルについての説教」で強調し、謙遜の必要を説いていること、また「ヨブ記注解」では聖書に「文面的、寓意的、倫理的」の3つの側面を見ながら倫理的側面を最も重要視し、道徳的理想を言葉と行動、考えと義務、祈りと奉仕の調和の取れた統合の中に見出していることなどを教皇は説明された。

また、教皇登位直後の590年から593年にわたる「福音書についての説教」では、聖職者はもとよりすべてのキリスト者は「説教者」として心で体験した福音のメッセージを伝え、キリストにおいてすべてが完成する時を待ちながら目覚め、善行に励むよう、グレゴリオは呼びかけていると要約された。

一方、最も体系的な作品として「司牧規則」を紹介された教皇は、聖大グレゴリオが司教の理想の姿として、優れた説教師であること、皆の模範的となれること、自分に託された人々をよく知り、信者それぞれの状況に対応できること、そして慢心に陥らず何よりも謙遜であることを挙げていると述べられた。

さらに「対話」は、どんなに困難な時代にあっても聖性の育みは可能であることを、同時代人、または少し前に亡くなった聖性の誉れ高い人々の生き方を語りながら示す作品で、神学的考察の交えられた読む人を惹きつける聖人伝であると話された。中でもその第2巻はヌルシアの聖ベネディクトの生涯に捧げられ、同聖人を知る上での最も古い資料として貴重な位置を占めていることにも言及された。

これらの作品を通して大聖グレゴリオが伝えたかったのは、暗く混乱した時代の中にも展開し続ける救いの歴史の大きな流れであり、時代の出来事を神のみ言葉に照らして捉えるためにも、彼は人々を霊的読書に導くことに専念したと教皇は述べ、キリストにおいて私たちのしもべとなられた神の謙遜に打たれ、「神のしもべのしもべ」として生涯をくまなく捧げた偉大な司牧者を回想された。






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Last updated  2008.06.06 05:57:38
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