2004.12.27
XML
カテゴリ: こころ
自分のために、注文した本が届いた。


2年以上も前、眠れない時期を過ごしたとき、
教会の書店で出会った「心の奥の愛の声」は、
私の心の支え、支えなどというより、背骨、
眠れるまでの友、涙を吸い取るハンカチだった。
「心の奥の愛の声」は、私の人生の中で最も読み重ねた本である。

「まえがき」には、この本が、彼にとっても非常に苦しい時期の日記であることが告白されている。

「・・・。ほんとうに苦しい時期だった。このまま生きつづけられるだろうかとさえ思った。あらゆるものが崩れてしまったのである。---自尊心、生きて働こうという意欲、愛されているという気持ち、立ち直りたいという希望、神を愛し、人びとに希望を与える人間として多少は、知られているこの私が、地面にうつぶせに倒れたまま、闇に沈んでいたのだった。

 こういうことはすべて、ある友情がとつぜん断ち切られたのが引き金になって起きたのだった。・・・大勢の友だちのなかに一人、それまで経験したことのない形で私の心を動かした相手がいた。これはまったく初めての経験で、私は大きな喜びと心の安らぎを得た。魂の生活へのドアが開いたという気がした。青春時代にも、おとなになってからのあらかたの時も、錠が下りたままだったドアが。
 だが、この、深い満足をあたえてくれた友情が、苦悩への道となったのだった。・・・私は相手を自分のものにしなければ満足できなくなり、依存心を深め、ついにその友情が破綻するほかなくなったとき、崩壊してしまった。見棄てられ、拒絶された、裏切られたという気持ちだった。・・・。」

ナウウェンは、父と同じ年にオランダで生まれたカトリック司祭であり、1996年残念ながら心臓発作で急逝した。
このまえがきに描写された自画像は、喪失による鬱病の患者である。

そのころ、「喪失」によって抑うつ状態にあった私は、
その後、もっと大きな、幾重にも重なる喪失が待っているとも知らず、
その喪失にどう向かい合っていいのかわからなかった。
実際には、喪失そのものを「喪失」であると認めることさえできなかった。認めたくなかったのだ。

いまだに深い暗闇に飲み込まれそうになる。
いとも簡単にだ。
学習しない。

何度も繰り返し、同じ「喪失」を「喪失」するのだ。
懲りない。

多くの著書を遺し、多くの人を神の愛に導いた
父と同じ年のカトリック司祭であっても
闇を前に手放しで泣き続けるほかはなかったと


何度読み返しても
その深い神の愛の理解には足元にも及ばないだろう。
それだけに、何度も、何度も、
読み返したくなる言葉の数々である。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2004.12.28 00:38:49
[こころ] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

お気に入りブログ

最近の身体のこと ニコ67さん

kumo -kumo yamakumoさん
天声美語 shibamata-toraさん
心おだやかにいきる… Tatsu1965さん
夢を叶える!癒しと… レモネード♪さん

コメント新着

vanilla3 @ Re:まさに(05/27) owlさん、こんにちは! >「お名前いた…
通りすがり@ 本当ですね 特に、アナウンサーや歌手の鼻濁音、 「…
owl@ まさに 「お名前いただいてよろしいでしょうか」 …
まり@ 初めまして 飲み会カラオケコースが大スキです しっか…
vanilla3 @ Re:つか、(05/26) おおっと! >実山椒と山椒って、種類…
vanilla3 @ Re:ふわぁ(05/26) kanokoさん、ども! >なんと、なんと…
vanilla3 @ Re[1]:う、うざい。(05/27) kaedeちゃん、 >わかるわかる~ >どう…
kanoko@ つか、 実山椒と山椒って、種類が違うんですか!…

バックナンバー

2026.05
2026.04
2026.03
2026.02
2026.01
2025.12
2025.11
2025.10
2025.09
2025.08

フリーページ


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: