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tajim

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May 27, 2005
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カテゴリ: 旅の思い出
---26日の日記から続く---

ホテルに戻り、とりあえずレセプションのおにいさん(きっと20歳そこそこだろうと言う感じの良い若者)に事情を話してみました。もっと先輩らしきスタッフとフランス語でなにやら相談した後、「では、取り急ぎ警察に電話いたします」とのこと。この時は、いいホテルにしておいて良かった、とつくづく思いました。いつもはユースホステルでも構わない私ですが、今回はさすがに親を連れての旅行、奮発して5つ星ホテルに決めたのです。(とはいってもユーロスター往復+2泊で£120という安さでしたが…。)スタッフの対応はとても親切で、安心できるものでした。

Tさんがホテルの部屋で日本のカード会社へ電話などしていると、ホテルの人が「警察が来ました」と呼びに来てくれました。Tさんがまだ電話中だったのでとりあえず私がロビーに下りて行くと、ひげを生やした中年の警官と後輩らしき若い女性警官がソファから立ち上がって迎えてくれました。その2人の制服姿が豪華なロビーの様子にあまりにも不釣合いで、周りの泊り客も何事かと振り返ってみているようです。

とりあえず挨拶などをし、自分が盗難にあった本人ではないことを告げ、知っている限りの情報を説明しました。二人ともそこそこの英語をしゃべり、かなり丁寧に、まず「何が盗られたか」をリストにしていきます。私が「お財布」というと、「何色」で「どこのブランド」で「いくら程度」のお財布か。中には現金がユーロでいくら、ポンドでいくら、日本円でいくら入っていたか。「めがね」というと、どこのブランドのサングラスなのか普通のめがねなのか。化粧ポーチも盗られたのでその中身まで、いちいち細かく書き連ねていきます。

日本円で「50000円」入っていたというと、それがユーロでいくらなのかを知りたがり、320ユーロ程度だと知ると「意外に少ないな」といった表情でした。桁が多いからもっと多いと思ったのか、他の日本人はもっと携帯しているのか。

盗られたものに関して私が知っている限りのことを話してもTさんが来ないので、母が見たという怪しい2人組みの若い女の子とその手口のことを話すと、不思議と警官は興味なし、という感じ。まるでそんなことは日常茶飯事で、またそんなチンピラを探して見つかるはずが無いとでも思っているみたい。何も書きとめようとはしませんでした。そこではっと気づいたのが、この警察とのやり取りはすべて保険のためだったということ。大抵は警察に盗難届けを出すことで、失ったものを保険で取り返すのが目的で、誰も本気でスリを捕まえようなんて考えていないのでしょう。だから警察も型どおりのことはするけれども、犯人に興味はない。
「盗られたものは戻ってこないと思ったほうがいいんでしょうか」と聞くと、「まぁ、そのほうがいいでしょう」とのこと。「こんなことは良く起きるんですか?」と質問したら「まぁ、ブリュッセルは大きな町だから。」と言葉を濁したのが印象的でした。

それでも、この警官2人の丁寧さと我慢強さには感心しました。Tさんが下りて来て、まだパニックも覚めやらない状態で、聞かれた質問にかなり間を空けながら「あら、でもあれも盗られたかしら…」、「お財布はもらい物だからとても大事なもので…」なんて言っている間も、何も言わずただじーっと待っている。最後には「ベルギーで良い時間を過ごしてください(でもこんなことがあった後じゃね、という表情で)」なんて言って去っていきました。

(つづく)








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Last updated  May 31, 2005 09:54:13 AM
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