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2013.06.02
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重粒子線がん治療センター:九州初 保険適用外だが期待大

国内で4番目、九州では初めての重粒子線治療施設
「九州国際重粒子線がん治療センター」(サガハイマット)が
1日、佐賀県鳥栖市に開院した。

痛みを伴わず、治療期間も短いことなどから、がん患者と家族からの期待は高い。
ただ、全てのがんに対応できるわけではなく、高額な治療費などもネックとなっている。
がんの最先端治療として注目される重粒子線治療の現状と課題を探った。

「多くの人たちの希望の星となるよう、(施設設置の)発案者として支えたい」。
1日にハイマットであった開院式。ハイマットに20億円を投じる佐賀県の古川康知事は、
職員ら約40人を前に期待を込めてあいさつした。


体内のがん細胞をピンポイントで狙い撃ちして死滅させる。
従来のエックス線やガンマ線に対し、重粒子線は患部で線量が最大になるのが特徴で、
がん細胞を死滅させる力も2~3倍ある。がんの部位や進行度で異なるが、
治療5年後に腫瘍が再びできない割合は7割を超えるなど優れた結果が得られている。

周囲の正常な細胞を傷つけにくく、骨肉腫など外科手術が難しい部位のがん治療にも有効だ。
1回の治療は20~30分で、入院せずに働きながら治すことも可能。
小さな肺がんなら1~4回(従来の放射線治療4~10回)の治療で終わる。

ただ、治療に不向きながんもある。患部を標的にミリ単位で照射部位を合わせるため、
白血病など血液のがんの他、胃や大腸など不規則に動く臓器のがんは対象外。
前立腺、骨軟部、頭頸(とうけい)部、肺などのがんに限られる。

こうしたがんでも、広範囲に転移している場合などは対象外となるため、

「実際に適応できるのは全がん患者の5?10%。適応できるか見極めることが大事だ」。
ハイマットへの期待の高さから、適応対象外の患者も治療を望むことが懸念され、
運営する公益財団法人の北村信専務理事は
「患者の希望と実際に必要な治療との折り合いをつけ、
医療現場が混乱しないよう対策を考えたい」と語る。


「先進医療特約」が付いている民間のがん保険などに加入していれば負担は軽減されるが、
患者が富裕層に限られる恐れもある。
国は保険適用を検討しているが、まだ結論は出ていない。

資金調達難も影を落とす。ハイマットの総事業費は150億円。
佐賀県や鳥栖市、福岡県の補助、民間からの寄付に頼るが、
現段階で集まったのは104億円。
うち20億円は借金でまかない、なんとか開院にこぎつけた。

焦点は九州電力が経営難に陥り、約束した40億円の寄付が滞っていることだ。
九電の松尾新吾相談役が「原発が再稼働すれば何てことない」
と発言して波紋を呼んでいるが、再稼働のめどがたっているわけではなく、
不安を抱える中での船出となった。


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最終更新日  2013.06.02 23:56:38
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