2016.05.26
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 「過ちを改めざる、是を過ちと謂う」(孔子)

 約2ヵ月の入院生活を終えて帰宅してから半月が経ちました。今は体力回復につとめるとともに5月23日の引っ越し準備の最中です。今後は、息子一家の近くに住み、息子の世話になるための引っ越しです。半世紀以上世話になった港区白金台から新宿区四谷に移ります。いまの私の生活は療養優先ですが、退院後政治情勢に詳しい友人たちからの電話が増えました。いろんな情報が耳に入ります。
 政界の情報の多くは真実かどうか不明です。政界はデマ情報がまかり通る世界です。いろんな情報を知っても、その情報を使う時は注意しなければなりません。
 40年ほど前、私が初めてテレビに出演した時のことです。プロデユーサー、ディレクター、脚本家の会議に出て時、テレビ局員の多くが「思惑」という言葉をよく使うことに驚かされました。テレビマンは、政治家はみんな「自分の思惑で動いている」ことを前提にして政治家をみているのです。これには驚きました。政治家の中には「自分の思惑(自分の利益を求める思惑)」で動いている者もいますが、指導的政治家の多くは自分自身の価値観にもとづく直感で動きます。私はテレビマンの政治家観は歪んでいると感じ、注意しましたが、水と油でした。これから約35年間、テレビ局と付き合いましたが、政治家観は対立したままでした。テレビマンの「すべての政治家は自己の思惑で動く」との政治家観は変わっていません。ここに日本のテレビの政治報道の不幸があると私は思っています。
 新聞記者にもテレビ局と同じ考えの人はいますが、しかし新聞社には私に近い考えの人もいます。新聞社にはブレーキ役がいます。しかし、テレビ局にはブレーキ役がいません。残念なことです。

 政治情報の世界で噂されている情報の一つは、「都知事選近し、橋下前大阪市長の都知事選出馬」という情報です。もう一人都知事を狙っているのではと名前があがっている人がいます。石原伸晃経済担当国務大臣です。本人たちがどう考えているかにおかまいなく、情報が一人歩きしているのです。
 ただし、この見方の前提となっている「舛添都知事の早期辞任」は可能性として低いと思います。人間は誇りと恥の意識を捨ててしまえば、意外にしぶといものです。舛添氏は武士道とは無縁の人です。
 しかし、私は心配があります。東京都知事のような多くの有権者がいる選挙においては、テレビタレントが決定的に有利だということです。最近の東京都知事のほとんどがテレビレタレント出身者ですし、立候補が噂される人たちもそうです。舛添氏も橋下氏もテレビで名を売って政界に転身しました。石原伸晃氏も父親の石原慎太郎氏も、前東京都知事の猪瀬氏も、石原都知事以前の青島知事も、みんなテレビタレントでした。

 人間個人の思考が正常と狂気の間を揺れ動くように、人間集団も正常と狂気の間を揺れ動きます。大衆社会の危険性は、大衆の意識が狂気の方向に動いた時です。こういう時、マスコミはとくに張り切ります。マスコミの狂気と国民大衆の狂気が共鳴した時はとくに危険です。
 最近の世界各国における選挙で、異常現象が起きています。毒舌家がもてはやされています。正常な意識にもとづく「中庸」的言動は、マスコミから無視されてしまいます。国民社会の狂気は、極端を好むマスコミによって増幅されます。
 一般大衆の貧困化、富裕層と貧困層との格差拡大、階級的社会の固定化は、大衆意識を狂気の方向に導くおそれがあります。
 日本もむずかしい時代に入りつつあります。この時に大切なのは、政治家の理性です。政治家が社会の狂気を止める役割を果たさなければなりません。そしてジャーナリズムの理性が大切です。マスコミ内部の理性派の奮起を期待します。国民が理性的な政治家を支持し応援することがとくに必要です。





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最終更新日  2016.05.27 01:35:54 コメントを書く


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