花衣
1
先日のお茶のお稽古で三田富子さんがお亡くなりになったということを先生から伺いました。 この本を書かれた方です。亡くなられてから随分経つそうですが、今まで知りませんでした。何年か前、鵬雲斎大宗匠をお迎えし講演会&お食事会があった時に、大宗匠の追っかけを自認する三田先生もいらして、一度こちらで茶会をしたいと仰っていました。社交辞令だと、誰も本気にしていなかったのですが半年ほど経った頃、お話が具体的になりお茶会を催されることになりました。1席でお薄を2服という形式でしたが、在り来りのお点前では面白くないでしょうということで、早春だったこともあり『鶯点』と『大茶箱』のお点前でもてなして下さいました。席主の三田先生は勿論、お点前される方もお運びされる方も社中の皆さんが「ようこそお越し下さいました」と心から歓迎する気持ちが全身から溢れているような心地の良いお席で、男の方が多かったこともあり、所作ひとつひとつが格調高く、印象深いお茶会でした。以来、お客様をお迎えしてお茶を差し上げるという時にはお手本にしていました。今更ながらに、お目にかかれたことに感謝し、ご冥福をお祈りします。 合掌
2007年11月19日
閲覧総数 1258