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「セーヌ河のほとりは、とてもロマンチックだったの・・・
貴方にも見せてあげたい・・・」
車窓から見える北フランスの美しい景色は、ユジンの切なさを癒すように流れてゆく。
やがてバスは、石畳の小さな旧港の町オンフルールに辿り着いた。
この町はブータンの故郷で、ユジンの好きなモネもその影響で
のどかな港町を描いていた。
ユジンは中心部のセントカトリーン協会広場を離れ
ぶらぶらと路地から路地を歩き、坂の途中にあるカフェに入った。
店のドアを開けると、杏のいい香りが鼻をくすぐり、
ギャルソンたちが手際よくテーブルに色鮮やかな料理を運んでいた。
緩やかな昼下がり、人々はシードルを飲みながら食事を楽しんでる。
外は雨足がだいぶ強くなてきたようだ。
窓つたう雨を見ながらふと、以前見た映画「シェルブールの雨傘」を思い出していた。
テーブルで清算を済ませてから店を出て
ハンカチを取り出すためにバックを開けると
そこにはチュンサンからもらった「はじめて」のカセットテープがある。
・ ・ ・
運命が拾い上げた 記憶の欠片
に、ぴったりと重なるように教会の鐘の音が鳴り響く。
・ ・ ・
白い鳥たちは、やがて雪を連れてくるために、思い出の海へと羽ばたいてゆく。
目を閉じれば、いつもあの日のチュンサンがこころに鮮やかに蘇る。
・ ・ ・
ユジンが旅の終わりに辿り着いたのは、神秘的なモンサンミシェル修道院。
いたずらな海風が髪を揺らし、曇り空から漏れる暖かな光は
ユジンを優しく包み込んでゆく。
ユジンは遥か大西洋の彼方に思いを馳せ、愛する人の名を呼んだ。
「チュンサン。。。」
風もいらない
羅針盤もいらない
変わらない愛だけが
この海を越えてゆく
携帯で知り合ったヒーさんにふられて落ち込んでいるfuyuさん・・・
fuyuさん あなたは言葉を失くすほど、人を愛したことがありますか?
2009年 アニメ冬恋歌
完結