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さて、今回は二世万三郎十七回忌追善ということで小書<法会之式>のついた「翁」。詞章が異なり、「三番叟」も[鈴ノ段]の鈴が錫に替わる。以前にここで書いたが和泉宗家では黒式尉の面をかけた三番叟が面箱持ちとの対話の中で、錫に替える意味合いを説明するが、今回の野村万作一門のものにはその説明はない。こういう差異も興味深い。
本来は「翁」はあれこれ云々する芸能ではないはずだけれども、興行として発展したものでもあるのだから書いてしまうと、橘の実を意識したのか黄みの装束で揃え大変に美しい(会誌も今回は黄色みが強く、もしかしたらそういう美意識が働いたのかもしれない)。型も観ていて安心の舞台だった。今月は阿波の地方芸能として残る「三番叟回し」も観られる。様々な形で伝承される神事芸能をこれからも楽しみたい。
……なんて遊んでばかりもいられず。紀要の校正は極力手を入れないという方針なのでささっと済ませるものの、次の日記作品に関する論文執筆が停滞気味。仕上げたい着地点のイメジはあるのだが、構成が今ひとつといったところ。早く仕上げて、次のものに取りかからねば。