ミュンヘンのパッチワークファミリー
1
ドイツの中でもミュンヘンは、世界最大のビール祭りといわれるオクトーバーフェストがあるせいか、地域ごとにトラハテン・フェアラインとよばれる、うーんこれはなんといったらいいのでしょう、日本で言うと青年団、と言ったらちょっとズレますが、地域の伝統を守る集いの活動が盛んなようです。お天気のよい日曜日、家の近所の公民館で、ちょっとしたお祭りがあったので行って見ました。わたしたちが行った時は、中庭のまんなかにちょっとした舞台がしつらえてあって、ビヤガーデン風のテーブルやベンチに腰掛けた人たちが、ジャズ・ポップ調のバンド音楽に耳を傾けておりました。しばらくするとグループ交替の時間になりまして、かわって舞台に登場したのは、民族衣装にばっちり身を固めたトラハテン・フェアラインのダンス・チーム。3世代ぐらいにわたる老若男女入り乱れてのチームで、いろいろなフォーメーションのダンスを踊るのですが、中でも目を引いたのは、シュープラットラーと呼ばれるダンス。これはもともと、ディアンドルと呼ばれる女性用の民族衣装を着た女子の気を惹くために、男性用民族衣装レダーホーゼに身を包んだ男子が踊る踊りでして、自分の太ももや、靴(シュー)の裏、果ては床などまでぱちぱちと派手な音を立てて叩き(プラットルン)ながら踊るのが特徴の、楽しいダンスです。わたしこれ、好きなんですよ。うちのおにいちゃんにも習わせようかとおもったぐらい。半分アジアの顔した男の子が、皮の半ズボンはいてパチパチやってたら、可愛いかと思って。(でも本人は、サッカー意外はぜんぜん興味なしでした。残念)このシュープラットラー、ミュンヘン市内の観光客がよく行くレストランなんかでも余興にやっていることがありますが、そういうのは女の子がバイトの学生さんかなんかで、きれいな金髪で、顔も可愛いんだけど、ああまた日本人観光客だみたいな感じでぶっすーっとしながら踊られたりすると興ざめなのです。それに対して今日のグループは、足元大丈夫かと思われるおばあちゃんから、まだ小学生の女子まで、ほんとに好きだから踊ってますっていうチーム。みていてほほえましいのです。まずはアコーディオンの奏でる音楽に合わせて、普通のダンスのように男女一組になって、くるくると回ったりします。曲の半ばから、男子が中心になって、飛んだり跳ねたり叩いたり、の演技が始まります。床まで叩いちゃう。で、最後にキメのポーズで終わり。
2007.09.17
閲覧総数 1116