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2006.07.08
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フランク・ウイリアムズと彼らのファクトリーが生み出してきたF1カーは、これまで多くの勝利を得てきたのだが、きっと来年はまた違った戦略で勝負してくることだろうと私は予測している。フランク・ウイリアムズと言う男は、この世界ではなかなかタフで傑出した人物だと私は思うのです。サウジア・ウイリアムスFWO7とアラン・ジョーンズの活躍を私は忘れては居ない。来期はきっとまた困難を克服してトップ争いに戻ってくると期待しているのです。
今年ウイリアムズが使っているエンジン・コスワースが昨年フォード傘下から切り捨てられたことが私には悲しい・・・・自動車大国アメリカの匂いがまたひとつ消えてしまったからだ。
フォード・コルチナ?(だったかな、ちょっと記憶に定かではない)の頑丈なV8ブロックを用いてDFV(ダブル・フォア・バルブの意)エンジンを造りだし、一世を風靡したことは記憶から消えることは無いのだが、そんなDFVを窓際に押しやったのは、ルノーの先進的な技術なのかも知れない。
フランスのルノーは今まさにF1のトップの座にいるが、その昔、F1で勝てるとは思われていなかったターボ過給エンジンでF1を席巻したのもルノーが最初だったし。1万2千rpm付近がレブリミットだった3リットルV8エンジンを2万rpmにまでに引き上げる端緒を開いたのも、ルノーのニューマチック・バルブリターンシステムの発明があったからだ。(空気圧をバルブスプリングの代わりに使うことで、金属製バルブスプリングの高回転での追従性の悪化という問題を解決した。)
コスワースもHONDAもフェラーリももちろんBMW、トヨタ、ダイムラーもみんな、そのニューマチックで高回転を可能にしている訳なのだが、エンジンパワー競争の鍵はなんだろうと考えて見ると、やはり吸排気系の空気の流れをいかに抵抗無く出来るか、と言うことに尽きるのです。回転数がニューマチックバルブによって上げられても、吸排気の抵抗があったのではトルクやパワーをロスしてしまうので、回っているが非力なエンジンと言うことにもなりかねない。
とりわけ吸気バルブ付近のデザインは、ピストンの下降一工程でどれだけの酸素(空気)をシリンダー内に導けるかという命題を常に抱えており、圧縮を確保するためのポペットバルブは空気の流れに大きな邪魔者になってそこにある訳で、ピストンのダウンストロークが生む真空の力と、吸気管内を流れる空気自らの慣性力だけがシリンダーへの空気充填を可能にしてるNAエンジンでは、インテークバルブ付近の流速は音速にも達し、気体の吸気管内面に発生する境界層における粘性抵抗の問題だけでなく、シリンダーの爆音の吸気側への伝播による音圧による影響や、超音速で管内を流れる気体が発生させるであろう衝撃波など、吸気管内のエアロダイナミックスの解析技術が勝負の別れ目であるに違いない。
なにしろ2万rpmに達するF1用エンジンにおいて、吸気管内を空気が流れる速さは、空を飛ぶジャンボジェット機より速く、音速を超えるのだから。
開いたバルブをバルブシートに戻しているのも空気、エンジンの効率を左右するのも流れる空気のエアロダイナミックス。シャシー性能も今や優劣を別つ部分はエアロダイナミックスであり、レースシーンで勝負の鍵を握ってきたタイヤも、当に空気を巧みに使った空気バネデバイスと捉えられるのです。
誰の周りにもある、この目に見えない存在の空気をいかにして可視化(ビジアライズ)し、立ち振る舞いを明らかに出来るかが問われており、今日、速度を競うすべての競技に共通するキーテクノロジーは「エアロダイナミックス」と、その可視化技術(ビジュアライゼーション)と言って過言ではないと思うのです。

フランスにはミラージュ戦闘機を開発するために作られた、ダッソーの3次元CAD・CAE統合ソフトCATIAが以前より在り、ベンダーの製品だけでなく、こうした3DCADをさらに独自にカスタマイズした可視化技術で、フランスは(ルノーは)世界を一歩リードしていると思うのだが、どうだろう。





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最終更新日  2014.01.30 22:50:43
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