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2010.03.05
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カテゴリ: ちょっと思うこと
先日、Webニュースで、北海道の冬季の室温は日本で一番高めであると知り、さらに、私の北海道に住む知人宅では25度を超える室温で、Tシャツで過ごすという話まで聞いた。

関東の温暖な房総半島に住む私はさすがに仰天せざるを得なかったので、いろいろと聞いてみたのだが、本人は北海道の一般の民家に1週間ぐらいホームステイでもすれば、それでちょうど良いことがわかってもらえると話しているのだ。

しかし、人が快適に感じる気温は一般には20度~21度付近であり、昨今の地球温暖化防止という立場から考えれば、極力化石燃料を燃やして得る暖房や電力を消費しすぎないように考えねばならず、厳冬の北海道で25度以上の室温でTシャツで室内でくつろぐという生活様式が正しいものであるとは到底理解できそうもないことと感じたので、その辺の事情を高緯度地域の外国の事情と比較して、北海道の暖房事情が異常なのか?それとも寒冷な地域に住むということは何らかの精神的、肉体的な問題があって、やや高めの室温管理が不可欠なのだろうか?と考えて見ようと思った。

そして、まずスカンジナビア諸国のノルウェー・フィンランド・スウェーデンとアイスランドの大使館に、その辺の事情を聞いてみることにして、以下のような書簡を送ってみた。


はじめまして、

千葉県に住む銀河 遼(実際は本名)と申します。

本日は、お願いがあってこの書面を書いています。


ご存知のこととは思いますが、日本の北海道では、冬季-20度以下になる場所があり、貴国ほどではないにせよ、十分な暖房なしでは生命維持が困難な地域となっています。

最近の調査で、北海道地域の冬季の室内気温の平均が全国で一番高くなっており、寒冷地ほど室温を高くしている傾向が見られました。

北海道に住む知人に聞いたところ、冬季の暖房は室温25度Cを超えて暖め、部屋の中では薄着ですごしているという事実も判り、寒冷な地域に住む人々が、関東地方などの平均室温20度付近より高い気温の部屋で、なぜ薄着で過ごそうとするのか?疑問に感じました。

そこで、日本の寒冷地に住む人々が室内で薄着で過ごすという生活様式がどうして生まれてきたのかが知りたくなってきて、世界各地の高緯度にある国々の冬季の平均的な室温管理の実情を調べて、寒冷な地域に共通する生活様式なのか?それとも日本の北海道という地域だけにある風習のような室内気温の設定なのかを調べてみたくなりました。

昨今、地球温暖化防止への取り組みにより、二酸化炭素の排出量を世界的に減らすべく京都議定書にサインした我が国だけでなく、世界の国々が京都議定書にサインし地球環境の保全に立ち上がっており、冬季室内の温度を上げすぎればエネルギーをたくさん消費し、結果的に化石燃料の消費が増えることになることが明白であるため、わが国の北海道でも、過剰な室温設定を改め、省エネルギーを心がけた日常生活をすべきと考える訳ですが、寒冷な地域に住む人々の何らかの知恵や経験、または必然的理由がある為に、やや高い室温設定に収斂して来たのかもしれず、それを調べようと思い、世界の実情の調査をはじめました。

ご面倒かと思いますが、この件につき、貴国の一般家庭に於ける冬季の室温管理の平均的な数値や指針が解りましたらお教え願えないかと存じます。

よろしくお願いいたします。

********************************************


住所と氏名、電話番号とメールアドレス



*******************************************


そうしたところ、スウェーデン大使館からすぐに返事をいただくことが出来ました。

以下のメールです。

お問合せありがとうございます。

スウェーデンのSwedish Energy AgencyのHP上には、冬季の室内温度は昼間で20度くらい、また寝室はそれより低い温度にするように勧めています。
また20度より多少低くしても凍えることはないけれど、その場合はカーディガンやブランケットなどを
着用するように書いています。また高齢者や病人の場合は18-20度以下にならないように心がけるよう助言が書かれています。

残念ながら平均室温に関する統計は見当たらなかったので、それが必要な場合は直接下記へお問合せ下さい。よろしくお願いします。

ご参考までにリンクいたします。
http://www.energimyndigheten.se/sv/Press/Nyheter/Dampa-dina-elkostnader-i-vinter/

英語・スウェーデン語ウェブ辞書:
http://lexin.nada.kth.se/sve-eng.html

お問合せ先:
e-mail:
registrator@swedi*******.se
Phone: +46 16 544 ****
Fax: +46 16 544 ****


スウェーデン大使館
広報部 ***子
http://www.sweden.or.jp


そして一方北海道で工務店を営む知人からも、友人のHPで、北海道での暖房が高めである理由になりうる情報も聞くことが出来ました。

そのことから、私は北海道の冬季の室温が日本で一番高くなっている理由を次のように解釈することになったのです。

老人と子供と暮らす世帯では、我が家のように、夫婦二人しかいない家とは室温の管理の様子が違って来る・・・。と、まず気づきました・・・。



ところが、地域によっては-20度以下にもなる寒冷な北海道では、関東の一般的家屋のように集中式の全室暖房が取り入れられて無ければ、暖房を止めた部屋では氷点下10度以下にもになってしまうと言うことも起き得ることが予想され、それは子供部屋であったり寝室であったりするはずです。
常時、人がいなくても、やがてそこに人が来る部屋なら温めておかないと、我が家のように冬季に暖房をしなくても6度~10度前後ある地域とはまったく様子が異なり、冷凍庫に入るのに等しい寒さを味わうことになる訳です。

しかも、その家に幼児やご老人が住んでいるとすれば、もし25度前後の気温に管理していれば、うたた寝をしても風邪も引かないし、快適且つ健康的に過ごせるでしょう。

しかし、暖房機の性能を考えると、家屋内のすべての場所を均一に25度に管理するのは現在の暖房システムを以ってしても現実的には困難であり、さらに一昔前や半世紀ほど前の暖房機の性能や手法を考えると、そうして25度以上に家屋内部を暖房しようとすれば、部分的には30度にも達する場所が出来てしまう事も考えられるわけです。

したがって、寒冷な北海道の家屋内では若く活発な青年や健康な大人はTシャツにでもならないと、暑くて汗をかいてしまうようなことになったであろうと想像できるのです・・・・。

そうした、やや以前の時代の暖房機の限界が生んだ生活習慣のなごりが北海道の冬季の過ごし方に繋がっていたのだ・・・という風に考えれば、これは半ば必然的に起きていた問題だと納得しやすいのです。


スウェーデン大使館からのメールでもやはり室温は我が家と同じ20度付近を推奨していることも判り、ほかの国の事情はまだ判りませんが、北海道の冬季の室温が日本で最も高いという理由は、ほぼ重複する表現になりますが、以下のように考えられます。

温暖な本州の木造建築の文化を持つ本州出身の人たちが100年ほど前に多く北海道へと移住した。

彼らは本州には無い厳しい冬期の寒さをしのぐ為に、永い時間をかけて寒冷な土地の生活に順応した、ヨーロッパやシベリアの人々とは異なり、比較的温暖な日本の本州式の家屋の作り方と暖房の方法を用いた為、薪などの燃料を燃やして部屋を暖めるしか術は無かった。

にわかにマントルピースやオンドルやペチカのような文化は育たなかったのだろう。

近年まで安価で優れたセントラル暖房設備が普及していないこともあって、凍りつくような室温の部屋を作らないように家全体を20度以上に保つために行った主に薪ストーブによる暖房は、(その後石油ストーブに移り変わってゆく)最も人が集まる居間を中心とした暖房が行われたはずだ。



つまり、北海道の暖房文化のルーツはやや温暖な本州からの開拓者移民文化であり、100数10年の歴史しかなく、数世紀以上かけて寒冷な土地に適応し、そこで効率的に生存する術を見出した北ヨーロッパやシベリアに住むの人々に比して、はるかに短い耐寒文化しか持っていない為、充分効率的で洗練された暖房手法に到達出来なかったことに端を発した薄着と高室温の生活様式と言えるのだと思うのです。

今日の結論

現在の北海道の人々の冬の平均的生活様式と思われる高室温と薄着文化は、移住した大和民族が、まだ北海道という土地の寒さに十分適応収斂していないことを示し、温度分布が不均一な洗練されていなかった暖房手法の過渡期の生活様式を名残として持っていることが伺われる・・・・。

そう言えば一番当たっているのでしょう・・・・。

後数十年から数世紀のいつの日か・・・20度付近の室温で普通に暮らすようになってゆくと考えられるのです。











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最終更新日  2010.03.06 11:23:23
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