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July 5, 2015
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テーマ: TVドラマ(110)
カテゴリ: ドラマ
American Horror Story (Freak Show)
アメリカンホラーストーリー シーズン4

第6話「ナイフ投げ」(原題:Bullseye)




あらすじ




もう誰も使わなくなって久しい巨大な回転盤が大テントに運び込まれた。エルサはテレビ番組でナイフ投げを披露すると言う。グロリア・モットに売った双子は勝手に逃げ出したことにすればいい。エルサの手を離れたナイフはスピンしながら回転する的に命中した。

夕方、エルサの誕生会が開かれた。団員たちが次々にプレゼントを運んでくる。中でも身長2メートルの美女、アマゾン・イヴが用意した箱には湯たんぽに扮したマ・ペティトが入っており、エルサを大いに喜ばせた。気づくと笑っているのはエルサ一人で、他の者はどこか浮かない顔をしている。皆、理由も言わずに突然姿を消した双子が恋しいのだ。エルサは「暗い顔をするな」と彼らを譴責した。

ポールはエルサのベッドを後にすると、本当の恋人の家へ向かった。ポールにとってペニー(グレイス・ガマー)は故郷の庭に咲くバラのように柔らかで美しい。彼女といるとまだ純真だった頃の自分に戻れる気がした。
ペニーは一日中父親の監視下に置かれている。自分の意見を聞こうとしない父の高圧的な態度に、ペニーは限界を感じ始めていた。
ある夜、ペニーは家を抜け出そうとしていたところを父親に見咎められる。ライフルを突きつけられ、ペニーは「撃ちたいなら撃てばいい。私は意味のある人生を送りたい」と言い残し家を出た。娘が玄関を出るまで、父は銃を構え続けていた。



ダンディの双子に対する気持ちは純粋な愛であって、母の言うようなふしだらなものではない。劇場を貸し切りにした夜、初めて愛を感じた。「フリークだから眉をひそめるの? 僕だって同類だ。彼女たちと結婚する。死ぬまで一緒に暮らすんだ」
ベットにとってダンディの愛はそう悪いものではなかった。ダンディは紳士的だし、彼といるとドキドキする。生まれて初めての感情にベットは舞い上がった。運命の人かもしれない。
ドットはダンディの態度に懐疑的だ。これから何をさせられるかわかったものではない。しかし将来ベットとの分離手術を受けることを考えれば、費用は莫大なものになるだろうし、その目的のためならダンディと一緒にいるのも我慢できそうだった。手術を終えたらジミーと二人きりになろう。たとえベットが死んだとしても......“レモンがあるならレモネードを作れ”。


ポールは薬局で恋人の香水を買い求めようと薬剤師に声をかけたが、外国人であることを理由に販売を拒否される。

ポールは薬局でダンディを見た話をジミーに語った。あの金持ちの坊やは女物のブラシや化粧品を二人分買っていた。双子の人気を妬んでいたエルサにしてみれば彼女たちが去ってまたチャンスがきたわけだ。
ジミーはポールの横っ面を張り飛ばした。「エルサは俺たち全員を助けてくれたんだぞ」
「ジミー、お前は社会に溶け込めるから残酷な現実に気づかないんだな」
同じフリークでもポールとジミーでは見える世界が違っていた。


いつまでも心を開かないドットにしびれを切らし、ダンディは「秘密の打ち明け合いをしよう」と持ちかけた。しかしドットは話す気はないと言う。双子であっても日記だけはお互いのものを見ない約束だし、ダンディの打ち明け話は嘘だったからだ。ピエロを殺して人質を助けたのはジミーだ。「嘘じゃないぞ!」ダンディは激昂して出て行った。


双子がいなくなり当てが外れたスタンレーは、マギーに「ロブスターボーイを捕まえろ」と指示。ジミーに好意を抱き始めていたマギーは彼の身代わりにマ・ペティトを小屋に誘い込んだ。泣き叫び抵抗することを予想していたマギーだったが、人を疑うことを知らないマ・ペティトに良心が痛んだ。マギーはマ・ペティト殺害を取りやめ、翌朝ジミーに「一緒に逃げよう」と打ち明けた。ジミーは嬉しさのあまり彼女にキスをし、マギーもそれを返した。「荷造りしてな」ジミーには一つ終えなければならない仕事がある。


ポールが女物の香水の匂いをさせていることに気づいたエルサは、彼を問い詰めた。ポールは恋人の名は明かさぬものの、エルサが双子に残酷なことをしたのではという疑惑を口にする。これに激怒したエルサは団員たちを叩き起こし回転盤の前に集合させた。ペッパーとソルティ、あんたたちは実姉からも疎まれ、私が助け出してやらなけりゃまだあの劣悪な環境の施設にいたのよ! みんな恩知らずばかり! 

エルサはポールを自身のトレーラーに運ばせたが、救急車は朝になっても来なかった。すべてエルサの嘘だったからだ。‘ミス’ でポールの体にナイフが当たってしまったところからすべて。さらにエルサはポールの耳に囁く。「ナイフ投げは番組のプログラムから外すわ。だって生々しくて視聴者に受けないでしょう?」
ペニーは夜中のタクシーを飛ばして再び怪奇劇場の門をくぐった。彼女が駆けつけた頃には、ポールはすでに虫の息だった。


ダンディはドットの日記を盗み読み泣いていた。「豪邸だけど幼稚な男が気持ち悪い。キスするより死んだほうがマシ」もう終わりだ。
その時モット家の呼び鈴が鳴った。双子を探しに来たジミーだった。


エセルはエルサのためにバースデイケーキを用意した。大テントにエセルとエルサ、それと一切れのケーキがあるだけ。

エセルは言う。「もしあんたの話が嘘で双子を苦しめてたなら、私の手であんたを殺す」
願い事をしてロウソクの火を吹き消して。
エルサは願った。ただ愛されたいだけ。








次回予告 第7話 Test of Strength





感想



1話目でキャンディストライパーだったペニーが再び登場。キャンディストライパーとは昔の病院ボランティアのことで、彼女たちの制服が赤と白のストライプ柄だったことからそう呼ばれていたそうです。ペニーはボロボロの状態でフリークショーを逃げ出したけれど、そこで本物の愛を見つけてしまったために親を振り切って恋人の元へ戻ります。この先ペニーは、誰よりも愛に飢えたエルサを裏切った代償を払わされるのか、それともモラハラ気質の父親の家へ帰るのか。どちらに転んでもペニーにとっては地獄だ。

毎度のことだけど、エルサの、自分以外の人はみんな下に見るって姿勢が徹底してて笑えた。ポールにも「あんた何様だ!」と言われる始末。エルサは、サイコパスというかソシオパスだから自分の何が悪いのかわかっていない。親から愛情をもらわずに育ったから、愛情が何なのかわからないし、もらってない愛情は与えられない。サイコパスの定義を「極端な冷酷さ、無慈悲、エゴイズム、感情の欠如、結果至上主義」(心理専門家ケヴィン・ダットン)とするなら、エルサ以外にも、ダンディやデル、ペニーの父なども当てはまりそうだけれど、では、逆に考えて、彼らから見たら「普通の人」はどう見えているのか? おそらく、「感情的で非論理的(どうせ死ぬポールの近くに寄り添って何が解決するのだ?)、無根拠、周囲に流されがち、弱い人々」というふうに見えてるんじゃないでしょうか。泣いている人を見たら普通の人なら「何かあったのかな、可哀想に」と想像するけれど、サイコパスは自分が結果至上主義者だから他人も「泣いて何かを手に入れようとしている」ように見える。その先に何か目的があるはずだと。他者に冷淡で共感しない。

ダンディ、失恋して泣いてたね。よせばいいのにドットの鍵付きの日記壊して読んじゃって。......もうダンディの心は砂漠です。
ダンディはピエロと出会う前は常に退屈を訴えていました。「退屈しやすい」「恐怖を感じない(恐怖を訴えている人の感情が理解できない)」というのもサイコパスの特徴だけれど、『レッド・ドラゴン』(トマス・ハリス著・小倉多加志訳)の中でブルーム博士は「恐怖は想像力から生じるものでね......一種のペナルティ、想像力の代償というわけだ」と述べています。また『レベッカ』(デュ・モーリア著・大久保康雄訳)で ‘わたし’ は「退屈は恐怖にたいする快い解毒剤なのだ」と独白します。退屈と恐怖の間には想像力が大きく関わっており、そのバランスが崩れたとき、人の心は砂漠になるのかも。

そして、あのペッパーはシーズン2のペッパーと同一人物とみてよさそう。エルサが「あの汚れたマットとネズミだらけの施設から救い出してやった」と語っていたから。

ペッパーを演じるナオミ・グロスマン

ナオミ・・・ダイナマイツ!!





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Last updated  July 5, 2015 01:23:55 PM
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