マイプライベートBL

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真昼の月3

真昼の月(3)
著者名:いおかいつき
出版社:雄飛 アイノベルズ

真昼の月(3)

内容:
ヤクザ若頭・辰巳剛士×元刑事・神崎秀一。年下攻め。
秀一が探偵事務所を開いて、初の身内以外の依頼人がやって来た。駐車場の管理人が違法駐車をしている車を調べて欲しいとのこと。調査の結果、若い弁護士の車であることがわかった。さっそく弁護士に車を引き取りに来させるが、車中には夥しい血痕の後が。
同じ頃、辰巳が若頭を務める桐生組、しかも辰巳の舎弟のオンナが姿を消した。山中で死体となって発見されたのだ。
この2つの出来事に関わることになった秀一は、知らず事件に巻き込まれていく。

感想:
キャラ達が一人勝手に動いているので、いおかさんはそれをトレースするだけなんだろう。そのくらい主人公達が生き生きと動いている。

とにかく、一言。
おもしろかった。

秀一がどんどんエロくなっていくのが悲しいような、嬉しいような。辰巳にすれば嬉しいだろうけどね。辰巳に惚れながらも、彼のヤクザ家業を許せずに、だけどそれを暗に認めなきゃならないジレンマを感じる秀一が好きだ。男前な受けが最大の魅力で、しかもかなりエロい。最初の淡白さは何だったの、と思うくらい。
カーエッチで勇気がなくて動けない秀一がかわいかった。

今回で辰巳の過去がわかる。中学生で桐生組に引き取られた経緯とか、その頃の悪さ加減など。挿絵もカワイイ。
しかし残念なのは、辰巳の本気のヤクザとしての働きがあまり描写されていないところ。秀一に夢中だというのはわかるが、実際に裏できな臭いことをやったり、組み同士の抗争一歩手前のやり取りなど、若頭として指揮執ってる辰巳を読みたいな。こと細かく指示したり、表情を崩さずに焦る辰巳を見たい。いつも仕事は平に丸投げなんだもん。彼が優秀だから全てOK、という構図がね・・・

それとやはり今回もご都合主義だったな。しかし、ま、私の都合でいえば、鼻につくご都合主義ではないので許します(汗)。こうも都合よく周りが動くか?と疑問を抱くほどのものでもなかったし。

秀一の魅力がこの本の魅力に直結していると思う。もちろん、辰巳の方が好きな読者も多いだろうけど、私が読みたい1番は辰巳に対する秀一の反応。2番に辰巳の執着なのね。
家族を失い、職を失い、彼に残ったのは自身の肉体とビル。そこから彼が少しずつ家族のような存在たちを得ていくのが、とても嬉しい。ラスト、その家族とも言える人々に囲まれる秀一の姿が微笑ましかった。

次、あるのかな。読みたいな。続けて欲しい。



評価:A
エッチ度  ☆☆☆☆★
感動度   ☆☆★★★
ワクワク度 ☆☆☆☆☆

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