マイプライベートBL

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た行

高岡ミズミ

書籍名: 甘い罠で蕩かせて
出版社:ハイランド ラキアノベルズ
甘い罠で蕩かせて
感想:
初めて読む作家さんです。痴漢に誘われて買ってみました。痴漢ものって初めてです。おまけに初体験は電車の中。16歳の高校生主人公・城本知哉は純真な童貞クンですが、電車で痴漢にあいます。その痴漢は自分の高校の化学の教師・黒木芳孝です。知哉は無垢な童貞というわりに、最初から感じまくりで、黒木にのめりこんでいきます。初体験のあと、ボーっとした知哉に付き合ってしばらくベンチでタバコをふかす黒木ですが、知哉を送っては行ってあげないクールさがいい感じです。「甘い蜜」では向坂という27歳の校医が登場し、最後には3人で3Pです。

可もなく不可もなく、読めました。高校教師が生徒に手を出すって、世間に知られたら教師のほうが立場危ないよなとか、1人称で書かれているのですが、16歳の初心な童貞クンが初体験の次の日に、アヌスという言葉知っているかとか、27歳のひよっこ医者に校医をする暇があるのか、など数点疑問も浮かびました。あ、でも、私、高校時代、友人に「肛門のことはアヌスっていうんだよ」って教えてもらったなー。それとか、「男同士でエッチするとき、どこ使うか知ってる?」って言われ、JUNEは好きでも当時エッチのことは、どうやって入れるとかそんなに深く描写しないのが主流だったので、詳しく知らなかった私は「知らない」って言ったら友人に「肛門使うんだよー」と教えられ、気持ちが引いたのを覚えています。・・・・話が脱線しました。

話としては面白い方だと思いますが、主人公・知哉が男の子である必然性を感じることができませんでした。美少女でもいいかな。BL話にしたかったから男の子の設定というだけで、女の子設定でも成立する物語だと思います。

評価:C
エッチ度  ☆☆☆☆☆
感動度   ★★★★★
ワクワク度 ☆☆★★★

書籍名: VIP VIP 棘
出版社:講談社 X文庫

VIP(ブイアイピー) VIP(ブイアイピー)棘

内容:
<VIP>
17の時、柚木和孝は家出をした。やり手の起業家である父が義母と再婚し、彼女が妊娠したのだ。土砂降りの中、ダンスを踊っている和孝を拾ってくれたのはサラリーマンにはとても見えない強面の男、久遠彰允だった。和孝は久遠について行った。彼のマンションは居心地が良い。しかし女の移り香を身にまとい帰ってきた久遠に不愉快な気持ちになる。ふてくされた和孝に「口元にホクロがあるヤツは下にもあるのか、見せてみろ」という久遠。なし崩し的に体の関係は始まった。しかし、ちょっとしたきっかけで久遠の本業を知った。彼はヤクザだったのだ。驚いた和孝は2度目の逃亡を図った。
7年後、和孝はクラブBMのマネージャーを勤めていた。各界で活躍する有名どころ御用達の会員制クラブである。非合法的な取引にも目を瞑るいわくのあるクラブ。
ある日、会員の男とその連れに因縁をかけられてる和孝を救ってくれる男があった。忘れもしない声。振り向くと久遠が立っていた。

<VIP棘>
クラブBMのマネージャーである柚木和孝は、不動清和会系の若頭補佐を努める久遠彰允を愛すると同時に恐れていた。久遠の過去が気になる。しかし正面から聞けない。
クラブBMは会員制の高級クラブであり、会員以外は出入りを断るが、和孝は以前から見知っていた代議士秘書の男・谷崎を、会員ではないが入室許可した。その男は久遠の片腕である上総の友人だった。その谷崎が、3日だけ和孝のマンションに置いてほしいという。和孝は断れずに了承する。
そんな時、過去、久遠が付き合っていたらしい女性からの電話がかかり、和孝は会う約束をする。女性のことが気になってしかたがなかった。

感想:
なんで私はヤクザものは買っちゃうのだろう。あらすじ読んで、ヤクザが出て、受けを追っかけるという内容だったら問答無用に買ってしまう傾向にあるようだ。
ヤクザ大好きだったんだ、私。気付かなかった・・・・
自分では意識してなかった。

17歳の和孝、なんで久遠から逃げたんだろう?そこらへんがあんまり理解できなかった。恐くなって逃げたって、単にヤクザになるのが恐かったのかしら?それともヤクザの男に惚れて深みにはまって、抜け出せなくなるのが恐かったのかな。
それと<棘>で、そこまで久遠の過去にこだわるのもよくわからなかった。過去に女がいない方が恐ろしいような気がする。今、自分が愛されてる、それでよくないのかな、って思った。過去の女と久遠が現在も繋がってるのなら、そりゃあ不安になることもあるだろうけど、彼は全てを清算して和孝と付き合ってるし、和孝もそれを知ってる。過去にこだわるのは、女性のよう。

もう一個わからない登場人物が、聡。彼は絶対必要なのかな。17歳の時の自分を重ねるために登場したんだろうと思うのだけど、この本の主流に深く関わる人物かいわれると、そうでもないと思うのだよ。宙ぶらりんな立ち位置のような気がして、聡への感情移入がまったく出来なかった。

登場人物の中で気に入ったのは上総です。彼、いいねー。ゲイじゃないみたいなのが残念。
久遠の静かにどエッチも好きだわ。ただ、かれの本業があんまり誌上に出されなかったことがこれまた残念。私、ヤクザ抗争好きなのよね。

本当は、作品の出来としてはそれほどいいとは思わない。現在と過去を行ったり来たりする文面も、すごくいいとも思わないのだけれど。
でも、なんか、いいんだ。言葉に書けないよ。
よくわかんないけど、読んじゃうんだもん。かといってAってほど好きでもない。だから評価はBにしたんです。

この作家さん、「いっそ」って言葉好きなのかな。常用してるね。
・・・・なんで私、そんなことばっかりに目がいくのだろう?作家さんが好きに書いてるのだからいいじゃないって思うんだけど、ちょっとした言葉の使い方が気になるんだよね。重箱の隅女・・・?


評価:B
エッチ度  ☆☆☆★★
感動度   ☆☆★★★
ワクワク度 ☆☆☆★★


橘かおる

書籍名: 艶やかな秘めごと
出版社:プランタン出版 プラチナ文庫
艶やかな秘めごと
感想:
血のつながらない兄弟執着愛です。

真壁史緒は創作華道・真壁流の後継者であるが、宗家の実の息子ではない。養子として引き取られたのだが、その後に宗家に実子である利之が授かった。宗家も史緒を実の子供のように可愛がってくれた。しかし最近、周囲が後継者争いに神経を尖らせている。史緒の実父は真壁に仕えるが、実父から身を引くように言われ史緒もそのつもりだった。そのことを知った利之は史緒が兄でなくなるということに激昂し、無理やり抱く。さらに写真を撮られた史緒は俊之の言うがままになる取引をする。利之の史緒への執着は、ついには史緒の監禁までに至る。陵辱されつつも史緒は利之を拒みきれないのだった。

エッチだけはすごかった。利之の執着もかなりなものです。体壊してもエッチだもんね。若さだけとは言い切れない、凄まじさを感じました。史緒の着物を脱がすシーンや夜の窓に映った2人のエッチは萌えでした。
ただなぁ、物語の進行としてはそれほど引き込まれなかったのですよ。
史緒という受けお兄さまが萌えなかった。
後継者争いから身を引こうとする経緯が理解できません。すでに嫉妬を克服しているんだもん。そんなものなのかな?
相手に実力があればあるほど心の奥の嫉妬は増大するような気がする。自分の立場を守りたい、長男として引き取られたのだから自分が宗家でありたい、という思いは除外してもよかったのかな。

それと、強引エッチで最初から感じちゃう、はBLなので仕方がないけど(本当は好きではないのだ)、史緒の気持ちが利之に傾いていく心の動きが、いまひとつわからなかったなぁ。お兄さま、利之のことが大好きだったのね。史緒の気持ちが曖昧で理解しにくかったです。

評価:C
エッチ度  ☆☆☆☆☆
感動度   ☆★★★★
ワクワク度 ☆☆☆★★




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