ゴーヤ泡盛の野毛日記

ゴーヤ泡盛の野毛日記

きらく


(「三年や」、「キネマ」、「ともよ」等が軒を並べる)
と柳通りを結ぶ『たべもの横丁』に「きらく」はある。

カウンター8席。ママが一人で切り盛りする。
ショーケースの中には大皿に盛られたつまみが数種類。

お通しは切り昆布だった。
ボトルは角と神の河。
つまみの盛り合わせで、里芋、茄子、竹の子、いかの煮物が出て来る。

子どもの頃、夏になると伊豆の祖母の家に遊びに行った。
畑で野菜を作り、山では茸を栽培。
チャボを飼っていて毎朝新鮮な卵が食べられた。
外でめいっぱい遊び、お風呂代わりに温泉に入った。
夜は早く、黒い空に星が輝いていた。
日本酒を飲みながら、そんな遠い夏休みのことを思い出していた。

みなとみらい線の影響は大きいとママは言う。
それでもここで生きて行くと。
その潔さに、また一杯と杯を重ねてしまう。

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