穏やかな爆弾

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最終面に突入すると歴代のボスキャラが復活して

シューティングゲームのお約束なんですが・・。

二日続けてあの『廃屋生活』で僕を蹂躙し続けた
『魚女』と遭遇するのは奇縁ってヤツですかね。

最終日を明日(書いてるのは6月7日です)に控えて
何か『大オチ』が待ち受けているのではないかと
気が気でならないまぐろです。

こんばんは。




この所、穏やかな日々が続いていたので
少しばかり自分の気質と言うものを
忘れておりました。

皆さんお待ち兼ねの『変な人』の登場です。


あれは・・一カ月ほど前の朝刊配達での出来事。


その日は金曜日のご多分に漏れず、広告山盛りの日でした。

『新聞』というよりは『チラシ』を配っている様な感覚。
摩擦係数の少ない、つるつるした不動産屋さんのそれを
たぶんに内包した新聞は
積み込んでいるバイクさんの、荷台についた微妙な傾斜で
自重を支えきれず、まるで出来損ないのプリンのように



イライラ度は最大。


しかも、順路の最後にあるマンションのお客さんが

「遅くとも朝刊を、六時までに持ってきて頂戴。」

と無理難題を言い始めたので、頭の中はぐちゃぐちゃ。

「えっと・・あのマンションのオートロックは

 前半、最も近くなる時には入れられないな。

 と・・言うことは、直接飛ばなきゃならないけど・・
 ひぇぇぇ!その開いてる時間帯は、区域の真反対だよ~!!」


垂れる新聞に決起を促し
どうすれば、効率のよい順路で配れるのかと空間パズルに
頭を捻っていると
無意識のウチに眉間にも皺が寄って来るそんな日の出来事。

険しい表情を湛えつつ、次のマンションへ向かっていると・・

ちょうどそのマンションを配り終え
出てきたばかりの
他紙の新聞配達員に遭遇しました。

この配達員に・・僕はあまり良い印象を持ってません。

新聞を入れるためだとは言え
細い路地で、左側を走ってる対向車の僕の前に
ウインカーも出さず突っ込んできて
チキンレースさながらの急ブレーキを踏ませたり・・

路地の一歩通行を逆走して来るのは
まあ・・仕方ないとしても
純正の指示で走ってる僕と、危うく正面衝突しそうになったのに
一言の謝罪もなしに走り去るような無粋な輩です。

当然、こちらから挨拶しても返ってこないわけで。。

無作法者に下げる頭を持ち合わせてない僕は
この時も、バイクを降りると
いつもの様に無言のまま、その配達員の横をすり抜け
奥にある集合ポストへ足早に向かいました。

しばらくして、戻ってくると
先程の配達員がバイクに跨り、マンションの河岸から
離れるところでした。
順路的には同じ方向だったので
僕もバイクさんと共に
追随するような形で次のお客さんに向かいます。


どうやら、その配達員と目指す場所は同じのようで・・。


彼は、少しばかり離れた団地の前にバイクを停車しました。

僕も、少し離れた同じ敷地内にバイクさんを停めます。


荷台に乗っている新聞の束から
配る分の部数を引き抜いていると


前方にバイクを停車していた、その配達員が
何か言いながら僕の方へ向かってきました。


・・距離があってので、何を喋ってるかは聞き取れませんでしたが
そのシルエットは、何故か激しい感情を内包しているご様子。


・・何なんでしょう?


この時、僕は初めてその配達員の顔を
まじまじと見たんですが・・。

すべて絵描き歌で書けるような
丸々とした輪郭に、丸々とした瞳・・。

そんなキーホルダーみたいな面持ちの男が
鼻息も荒く近づいて来るのです。


怖いです。


怖すぎます。


よく見てみると、白髪の混じった髪は
ぺったりと油でくっつき
『にこごり』の様な様相を呈しています。

傍に寄っただけで、酸味の利いた悪臭が鼻をねじ上げて
大凡にして風呂に何日も入ってないのが推察出来ました。


「いやだ・・いやだ・・。」


しかし、僕の意思とは相反して、配達員は至近距離まで
にじり寄ってきます。
その男の声に耳を傾けなければならない状況に
うんざりとしながらも
僕は仕方なく、睨み付ける彼に問いかけて見ることにしました。


まぐろ「なんですか??」


僕の言葉が言い終わるか早いか。。
男はドスの効いた声で、くさい息とともに言葉を発します。


配達員「お前・・喧嘩売ってるのか??」


まぐろ「は、はい!?」


何を・・突然言い始めるのでしょうか。この男。。

・・まったく身に覚えが無いんですけど。。

それとも、僕は無意識のうちに
彼に何か害を加えたとでも言うのでしょうか?

配達員は、更に語尾を荒げながら続けます。


配達員「さっきから、後ろばかりついてきやがって
    喧嘩売ってるんだろう・・。」


・・・子供ですか。あなたは。。


同じ地域を、同じ時間帯に、同じ職種で
バイクを走らせているわけですから
他の新聞配達員と出くわすことも
また、順路が似ていることも間々あります。

そんな普通の人間なら、大して気にもならないようなコトでも
この配達員にとっては逆鱗な訳なのでしょうか?


・・・病院行ったほうがいいですよ。



僕が、半ばきょとんとした面持ちで
彼の煤けた顔を見ていると
配達員は、僕が新聞の束を小脇に抱えているのに気付いたようで・・。


配達員「なんだ、この団地配るのか・・。」


・・と言い残し、バイクに跨って去っていってしまいました。


・・・。


・・・。


・・・ごめんなさいは???


喧嘩売ってるのは、自分ってことに気付いてないようですね。


この出来事から一ヶ月。

残念ながら・・
僕はこの配達員に、下にも恐ろしく漠然とした不快感を
浴びせかけられるコトになってしまうのです。

新聞配達人生に、別れを告げようとしてる僕の前に
どうやら『ラスボス』が立ち塞がったようですね。


・・つづく





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Last updated  Jun 8, 2003 12:33:46 AM
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