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Mar 29, 2008
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カテゴリ: 本

だからと言って、面白くないとか、難解とかと言う理由では全くないのです。
反対にいつでも読める手軽さから、今まで読む楽しみをとっておいたのですもの。
最初はそれほどでもなかったけど、読んでいるうちに私もだんだんとこの世界にはまりました。

舞台は江戸。
主人公は廻船問屋の一粒種・若だんなの一太郎。
若旦那というイメージからは放蕩息子を思いがちですが、身体が弱いためにひとりで外出することもままならない有様なのです。
そんな一太郎を守るのは、周りにいる妖(あやかし)達。

「しゃばけ」はこの若だんなと妖たちが、お江戸に起こるさまざまな事件を解決していくお話です。


ある夜に人目を盗んで出かけたところが、人殺しを目撃してしまいます。
この後も、猟奇的な殺人事件が続いて、一太郎は妖達の力をかりながら解決していくのです。
母親の祖母おぎんが妖であったため、一太郎は妖怪をみることができるが、それ以外の特別な力は受け継いでいません。
しかし妖の血を引くせいか、不思議な事件を引き寄せてしまうのです。

店の手代でありながらも、一太郎の兄のような存在は佐吉。
その正体は弘法大師が猪よけに描いた犬の絵が化けた、犬神なのです。
ごつい顔で身体の大きさは当事としては格別な大きさ、力の強さも半端ではありません。

切れ長の目で男前、その整った顔立ちで江戸の娘に大人気、もうひとりの兄のように見守るのは仁吉です。
仁吉も、聡明で森羅万象に通じ、古来から病魔よけとして信じられてきた白沢(はくたく)なのでした。

一太郎の部屋に住み着いているのは、他にも沢山の鳴家(やなり)達。
甘いお菓子とお茶が好き、時々飲ませてもらうお酒ではすぐに酔ってしまい、大騒ぎを始めてしまいます。




体が弱く寝たきりが当たり前の一太郎、その一太郎だけでなく長崎屋にも数々の幸運が起こってくる。
太郎の異母兄の松之助が、お秋という娘とのお見合いをして断った事から始まる物語。
長崎屋に来たのは福の神か、それとも…貧乏神なのか、その大むら屋からひきとった金次の存在は微妙です。「茶巾たまご」。

殺人事件、上野の広大な境内を持つ実在の寺であった広徳寺、猫又が結びついて次第に意外な真実が浮かび上がってくるお話。
そして、世の中には取り返せないものがあると言う「ねこのばば」。


ほか全五篇。
若だんなと妖怪たちの不思議な人情推理のシリーズ第三弾が「ねこのばば」です。


どちらの作品も人間の自分勝手な心と所業が描かれて、妖より恐ろしいのは人間である。
重いテーマをも持つ作品でした。
人とは感覚のずれた妖と、芯はしっかりしているが世間知らずの一太郎との掛け合いが、思わず笑いを誘います。
一太郎の育ちの良さからくる大らかさ、素直さ、江戸っ子らしさのある中にも垣間見える言葉の優しさも魅力です!
一太郎ファンになりそうです。それに佐吉と仁吉も。

どちらも最後まできっちりと物語が描かれており、好感が持てる作品です。
難しい理屈や設定は抜きで、大人から小学生高学年くらいまでが楽しむことの出来るものと思います。

作者は、元々は漫画家だった畠中恵。
柴田ゆう作のイラストも、作品のイメージ通りのなかなかいい雰囲気出してます。
第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作品。
「 しゃばけ」に続いて「ぬしさまへ」「ねこのばば」「おまけのこ」「うそうそ」「みぃつけた」「ちんぷんかん」とあります。
女性達に大いに支持されて、240万部を突破したシリーズでした。

NHK-FM放送でラジオドラマ化、その後には テレビドラマ がフジテレビ系で昨年11月に放送されました。(わたしはどちらも見逃し、聞き逃ししてしまいましたので、再放送を希望いたします)
一太郎役には、少し年齢的にはいってしまっていますが、谷原章介(さわやかで、おっとりとしたところがところが好き)かな?と思っていたところ。
仁吉役で谷原章介は出演済みでした。森山未来でも良いかしら。。。





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Last updated  Mar 29, 2008 10:33:52 AM
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