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Sep 29, 2008
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カテゴリ: 本
9月もいよいよ終わりです。

とても面白かったのですが、寝る前に読んでいたので意外に時間がかかってしまいましたウィンク


「一瞬の風になれ」第一 イチニツイテ
「一瞬の風になれ」第二部 ヨワイ
「一瞬の風になれ」第三部 ドン

主人公の神谷新二は、兄・健一の影響もあり、中学時代はサッカーをしていた。
しかし、高校に行くと同時に辞めてしまいます。
新二の幼馴染である、一ノ瀬連は陸上をしていました。

二人の入学した高校は神奈川県立の春野台高校。この高校の陸上部へ、ふたりは入部する事になります。
特に有名とか、強豪でもないこの部へふたりが入部した事からはじめる、信二と連と仲間の部員達の物語です。
この2人を中心に、インターハイ出場が決まるまでの3年間が描かれている。


一部~三部まで、全編通して信二の気持ちで、彼の目から見た周りの状況が描かれています。素直で正直不器用な性格そのもののように、走る直前になると緊張しておトイレに行きたくなったりする主人公のリアルさが、まず良いと思いました。
今の高校生の事は、身近にもいないので解りませんが、彼の性格、生き方は自分自身の頃とそれ程は変わらないと思えました。

「速くなる」ただそれだけを目指して走る。
ひたすらに走ることが、次第に2人を変え、そして部全体をも変えていく。
「おまえらがマジで競うようになったら、ウチはすげえチームになるよ」・・・高校総体の優勝を夢見る部員・根岸の言葉・・・

私の高校時代はこんなに素直ではありませんでしたし、周りに心を開く事もない、今思い出すと暗い高校生活でした。
運動は元々嫌いしょんぼり走るのが遅くてしょんぼり
「一瞬の風になれ」を読んでいる最中からは、すごく走りたくなりました!ぽっ
今までは、走ることを「楽しい」と思った事は全くなかったことでしたのに。

陸上部に青春を燃やした高校生の青春小説、彼らの生きかた私にはまばゆいばかり。
彼らと一緒に走り抜けたような気分が残りました。


そして、走る事にかけては天災肌、いつもマイペースな連を初めとして、登場人物の一人一人がすごく光っている。
手書きハート
試合の時には、部員全員が一丸となって応援に力を注ぎ、選手の世話をするという一体感も。


一瞬にも思える100M。
苦もなくつなぐバトンリレー。でもそこには気の遠くなるような確実さが求められる苦しい練習、自分自身や仲間との駆け引き、その他のたくさんの思いが詰まっているのだ。

この本を書くにあたり作者は、春野台高校のモデルである麻溝台高校陸上部コーチに、陸上の「イロハ」から詳細に取材して書いているのです。

信二たちの若さに圧倒され、彼らの熱い気持ちが伝染して。
読み終わると確かに、人生が愛おしくなってしまう、そんな一冊ですハート



本作品により、作者は「吉川英治文学新人賞」を受賞。それと同じく、昨年度の本屋大賞も受賞しています。

「新刊を扱う書店の書店員のみ」選考資格者となるこの賞、小川洋子の「博士の愛した数式」が第1回の受賞作です。
横山秀夫の「クライマーズ・ハイ」は2位、この後常連となる伊坂幸太郎の「アヒルと鴨のコインロッカー」は3位でした。

ちなみに、2006年は、こちらも大ベストセラーとなりましたリリー・フランキーの「東京タワー  オカンとボクと、時々、オトン 」。
本年度は、伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」が選ばれています。

次は何を読みましょうか。読書の秋ですねスマイル





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Last updated  Sep 29, 2008 12:54:17 PM
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