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HUMANO

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2005.01.15
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 おばあちゃん好きな私には、たくさんのおばあちゃん友達ができた。その中のひとりに、よねさんがいる。
 90歳の手前くらいかなあ。
 笑顔の可愛らしい、大好きなおばあちゃんの一人なんだけど、彼女は一週間前に喫茶店に行ったことも覚えててくれない。
「よねさん、今週もお茶飲みに行こうか?」「喫茶店は行ったことないから、楽しみやなあ」「先週も一緒に行ったでしょ?」「いやあ、私は初めて行くわ」(ま、いいか)
「よねさん、今日は何を注文したの?」「何だったかなあ、忘れたわ」「この近くに、息子さんのお店があるんでしょ?」「私は一度も連れて行ってもらってないから、場所はわからんわ」(あれれ・・・)

 とまあ、すぐに忘れちゃうわけだけど、よねさん大事な思い出は、亡くなったご主人のこと。
「藤田さんが私を見初めてくれて、結婚したんさ」
「男前やったから、家に他の女の人を連れて来ることもあったけど、好きやったからなあ。我慢せな仕方ないやろ」
「子供が2人できたんやけど、その後にお父さんは戦争に取られてな。2年くらいで無事に帰って来たけど、戦死した人も多いのに嬉しそうにしてられへん」

「結婚くらいは、自分の本当に好きな人とせな、つまらんやろ」

 よねさんの得意な話は、いつもこのご主人の話。
 男前の藤田さんに見初められた話をする時には、私より、もっとわか~い少女の顔をする。それはそれは可愛らしい、少女の顔。その顔が見たくて、何度もこの話をおねだりしたくなる。
「よねさん、幸せだったんだね」
「そうやなあ、まあ幸せな人生やったんかもしれんなあ」





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最終更新日  2005.02.11 09:26:18
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