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HUMANO

HUMANO

2005.07.22
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 ず~っと前に好きだった人。
 いろんな所に連れて行ってもらうのが好きだった。彼の言うことは、いつも心にしみた。素直に聞けた。たくさんのことを教えてくれた人だった。
 彼は、そんな思い出の中の人になった。
 ところが何年も経ってから、その頃やり取りしていた手紙が見つかった。
 ああ、そうだったなあ。
 彼の優柔不断なところが嫌いだったんだっけ。イマイチ誠意に欠けるところも。だから距離を置こうと思ったんだった。
 でも、ずっとそんなことは忘れていた。
 大好きだったこと。楽しかったこと。嬉しかったこと。そんなことだけが私の中で美化された思い出になって、嫌な思い出は遠くへ行ってしまっていた。

 別れた彼氏っていうのは、たいていはそんな感じだ。


 だけど、別れて間もない頃というのは、そうはいかない。
 不思議なことに、嫌な思い出ばかりが頭の中をかけめぐる。あんなに好きだと思ったはずなのに、その気持ちはすっかり忘れて、相手の言葉に傷ついたり、嫌いになったりしたことばかりが浮かんでしまう。
 そんな状態から、その人を「いい人」に変えてしまうのは、時間なのかなあ。過ぎ行く時が、そんなふうに変えてくれるのか。
 理由は全然わからないけれど、それはとても幸せなこと。





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最終更新日  2005.08.18 19:04:15
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