■ なんか空気があったかいぞ 戻る
朝、9時40分、着いた!! 本当にホノルルだ。 うちは一番最後。ぶうたろうの車いすが貨物から運ばれて来るまで出られない。ちょっとの距離だけどせっかくなので、やっぱり細い機内用車いすを準備してもらった。 外に出ると、おー。なんか空気があったかいぞ。成田で成田の気候の中で考えられる限りの薄着になって飛行機に乗ったけど、やっぱり暑い。ぶうとおかあは半袖Tシャツだけど、「もう十分薄着だ。暑さには強いんだから大丈夫!」と言うことを聞かず長袖ポロのおとうは、一日ふーふー言ってた。
ツアーについてるクーポンはランチコースを選んだ。アロハタワーに入ってるレストラン3~4つの中から選べる。そして憂鬱な「チップ」も含まれてるので、安心して食事ができるのだ。「ドン・ホーズ・アイランド・グリル」というハワイ版ファミレス風レストランを選んだ。アメリカだから大味なのではと期待してなかったらけっこうおいしかった。そして、うちがウェイター、ウェイトレスがいるところでメニューを見て食事をしたのは、これが最初で最後・・・。時間に追われたのと気後れしたのとチップが怖いから・・・。
さらに目的地に少しでも近いバス停を目指すべくオフィス街から離れて行くと、すぐプラスチックにペンキで直接塗りたくったようなドアや埃っぽいショウウィンドウの街になって、いかにもチープなアメリカの裏通りがあった。 やれやれベレタニアST.に着いたが、進行方向の右側にバス停があるのがなんとも「左側通行」が染みついてるわれわれには心地悪い。とりあえず第一バス停発見したが、はたしてここに目的のバスが止まるのか。「小さいバス停」だとルートによっては止まらないことは日本ではよくあること。「んーーー」ともう少し大きいバス停を探すことにした。結局チャイナタウンの大きな門のあるバス停で待つことにした。あとで思ったが、バス停は全部止まるんだな、たぶん。だってものすごく小刻みに止まったもの。
バスは二台がつながった芋虫型で、前から乗って運転手脇のボックスに料金を入れる。車いすにはスロープを出してくれる。窓の上の高さに紐が洗濯紐のようにめぐらされていて、降りるときはそれを引く。いろんな人が乗ってた。いろんな国の観光客、買い物帰り、学生、通勤、お年より、子供、そしてハンディーキャップのある人・・・目の見えない人、杖をつく人、などなど何人も乗り合わせた。なんかミックスで、楽しい空間。
■ アリゾナ記念館は軍の施設なのだ 戻る
アリゾナ記念館は、一大観光地なのでバスターミナルがあり、駐車場も広い。太平洋戦争の発端、日本の真珠湾攻撃で沈んだ米軍の戦艦アリゾナ号が、今でも海底にそのまま沈んでいて、それを
見学できるよう海の上に記念館がある。そこまでは船で移動する。 おとうがぜひ行って見たかった所のひとつだ。沈没戦艦のメモリアルは遠くに見えるがさて、どうやって入場?といあえずメモリアル行きの船が出るらしい建物に入場する人の列につくが、「NO,NO,NO」だって。どうも荷物を持ってたらだめで、向こうで預けろとか言ってるらしい。ぶうのトイレタイムも迫ってる。
したやつだよ)に預けて荷札をもらう。手にはカメラのみ。ぶうのトイレセットの布袋もだめ、と言われてあわてて「He needs these goods for his toilet」などと言った・・・。どうなの、このレベル。でも通じたもの。透明のビニール袋渡されて、この中に入れろって。紙パンツ、カテ、消毒用コットン、グリセリンを入れた。今はもっと厳しくなったかも。 トイレをしたり、公園に置いてある古い軍艦の部品を見たりしながら再度記念館に向かったら、うっ・・・。アリゾナ号の上にある記念館への船はもう最終便が出た後だった・・・。3時までだったんだ・・・。見学者が多かったらきっともっと早く締めきらるだろうな。油断した。残念。でも船発着所も資料館になってて、当時の基地の様子、卑劣な真珠湾攻撃の映像、いかに第二次世界大戦で日本をやっつけたか、などが見られる。 やっつけられた側の日本人はもちろん胸中複雑。まわりから攻撃的に見られるということはなかったが、やはり厳粛な気持ち。戦争が進行して行った下にはたくさんの戦死者がいるんだ。日本は第二次世界大戦後、戦争当事者にはなっていない。こういうものを見て日本人としては二度と経験したくない、戦争はいやだ、平和が一番という気持ちになる。アメリカは、その後朝鮮、ベトナム、湾岸、そして今も中東で戦ってる。アリゾナ号は二度とこのような屈辱的なことのないよう、しっかりしなければ、軍備怠るべらず。やられたらやりかえせ、というよりやるかもしれないそぶりを見せたら撃ちのめせ。攻撃こそが最大の防御、というメモリアルのように思える。パール・ハーバーは今のアメリカの姿勢の原点なのかもしれない。
■ オーシャン・ビューって・・・ 戻る
ホテルは、車いすで不自由ないよう大きめのシェラトン・ワイキキにした。いわゆる大型リゾートホテル。一度チェックインして部屋のキー・カードを受け取ったら、もうチェック・アウトのときまでフロントンは用がない。
(すでにチェックインしたから部屋までの案内もない。チップもいらない)一階はフロント、各種お土産(宝飾から小物まで)店、レストラン、旅行社カウンターなどが並んで外から入るのにドアもなく海まで吹き抜けだ。もちろん、車いすで移動するのに不自由はなかった。 部屋はどうせだったら海が目の前に広がる「オーシャン・ビュー」に、この際しちゃおう、と決心。 シェラトン・ワイキキのオーシャン・ビューだよ。JTBパンフでも前の方に載ってたコースだよ。うちとしては、清水の舞台から大ジャンプだ。 部屋に行ってみたら、「?」。オーシャンがない。見えないけど。なぜ?ベランダに出てみると、あった、小さい海のかけらが見えたよ。あっ、そうか・・・。突然パンフレットの謎も海のかけらの謎も理解してしまった。■ 食事...うちの場合は… 戻る
もともと、日本でも初めての場所で食事するところを見つけるのはすごく苦手。それにお金をかけない。一人2000円以上の食事は、法事の時ぐらいだ。
このお店、朝食は約7ドル、昼食約8ドルで一日中ビュッフェスタイルなんだとか。(消費税がつくからとても半端な金額) 外に少し行列ができていたが、そう待つことなく中へ。入り口にカウンターがあって、どんどん会計して人を流していく。客はみんなTシャツ、短パンで子連れが多かった。かなり広くて、これなら確かにどんどん入れるはな、と納得。食べ放題とあって、何種類もの肉料理、パスタ類、揚げ物、サラダ、フルーツ、ドリンク、スイーツ等など何度でも自分で取り皿に取って来ることができる。 10ドルだ、と思えば、たくさん選べるしすごく安いと思う。中は車いすでも移動に苦労はしなかった。ただ味は「すごくおいしい」というわけではない・・・。でも、ここはこういう味なんだと思えば十分食べられる、親は。「こういう味なんだ」に納得しないのはぶうたろう。あくまで、白いご飯と醤油味にこだわる男だ。「食べられない・・・」と意気消沈。 おなかがすけば、食べるだろうと思ったが、食べない。フルーツもバナナくらい。好きなはずのお肉類も「味が違う」と受け付けない。■ おいしい牛乳には出会えなかった?? 戻る
使ったお金は、バス代と食事代のほかに、おとうは長袖の暑さに絶えられずABCストアでTシャツとサンダル購入。 うわさには聞いていたが、これがABCストアかと感心。店舗の数が半端じゃない。ワイキキのお店の5軒に1軒はABCかと思うほど。規模はいろいろで、ちょっと大きなところなら食べ物から数々のお土産まで十分そろう。だからハワイのお土産にここの袋に入ってるのが多かったんだと納得。 それから「フード・パントリー」というクヒオ通りのスーパーマーケットで雑多なものを購入。本当は何か食べるものと思ったんだけど、ここもお土産から生活品まで売っているので楽しくてなんかいろいろ買ってしまった。えー、ぶうがサングラスを熱望。おとうと二人分で約30ドル。アメリカ風でかいバス用石鹸、アメリカのパッケージに「へえ」とバンドエイド、耳栓、絵はがき、それからコーラや水。おとうが欲しかった牛乳は、どこにもなかった・・・。不思議。いろんな毒々しい色の飲み物はでかボトルでたくさんあったけど、「MILK」は、これから先にも出会えなかった。 ホテルの部屋で、テレビの天気予報を見てみると、雲と雷と雨のマーク。お天気お兄さんが、暗い顔で盛んに「シャワー、シャワー」というのが、英語が分からない私たちにさえ理解できた。これが、着いた日だけじゃない・・・ずっと滞在中見ることになった。ようするに、雨がちのシーズンなわけだ。

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