After the evening glow ~夕焼けの後に~

After the evening glow ~夕焼けの後に~

九話 人のいる町



鐘箆「スゲェだろこのフォース!なんかこのガントレット、自分の力を
   かなり強くする働きがあるみたいだぜ。あと回復能力もついてるみたいだ」

蜩「ふぅん・・・。あんときパワーストーンもってきといてよかった・・・」

鐘箆「オレが味方にいれば心強いだろ!!」

蜩「・・・(調子に乗って敵に倒されちまいそうだがな・・・)」

蜩「・・・・!!そういえばおっさん倒したんだったら何でここにいないんだ?
  人間だったんだろ?あのおっさん・・・」

鐘箆「う~ん・・・。それがどうも人間じゃないみたいなんだ・・・」

蜩「へ?どういうコトだ?」

鐘箆「あいつ殴ったら悲鳴あげて消えていったんだ・・・。ワケわかんねェよな」

蜩「おっさん・・・・。いったいなんだったんだろ・・・」

鐘箆「ま!細かいことは気にしないでいきましょうよ、ブラザー!!」

蜩「・・・・とはいってもこの町・・・外にでたら極寒の地にはやがわりだろ?
  いったいどうすればいいんだよ・・・」

鐘箆「HA!こういうトキは町の住民に聞いてみるのが一番だぜ!!」

蜩「・・・それもそうだな・・・。行こうか!」

鐘箆「おう!!」

-----町の中心地-----

鐘箆「お!?人がいっぱい・・・ってことはねェがいるみたいだな・・・
   ちょっくら聞いてくるわ!!」

蜩「ん?あぁ・・・まかせたぞ」

蜩「(ちょっと待てよ・・・。いま何も無いかのようにしてるけど、
  よく考えたらここって“魔界”だよな・・・。
  何でまた人がいるんだ?・・・考えても考えるだけ無駄かな・・・)」

鐘箆「すんませーん・・・」

青年「なんだい?」

鐘箆「ここの近くに町ってあるんすか?」

青年「町・・・ねぇ・・・。わからないけど君達この寒さの中で、
   外にでて歩こうってのかい?」

鐘箆「え・・・。そうだけど・・・」

青年「町の外にでるなら明日辺りがいいよ。明日は雪も晴れて、
   温かくなるからさ・・・」

鐘箆「へ・・・?でもそんなに早く季節って変わるんすか?」

青年「君達はこの辺の子じゃないようだね。ここの町には季節なんてものは
   存在しないんだよ・・・。暑かったり寒かったり、涼しかったり
   温かかったり・・・。その温度差からこの町は、スプリングサマーオータム
   ウィンターミックスウィザーチェンジタウンというのだが、
   正式名称が長すぎるので一般的にはウィザータウンというんだ」

鐘箆「スプリングサマ・・・・。確かに長すぎるかもな。ニィチャンありがとな」

青年「役に立てたならよかったよ」

鐘箆「んじゃ!!」

タタタ・・・・

蜩「なんか情報くれたか?」

鐘箆「どうやらこの町の名前はウィザータウンっつって天気や気温差が激しい
   町らしいんだ。だから明日には晴れるから行くなら明日にしろってさ」

蜩「そうか・・・。じゃあ今日は休むとするか!・・・っても野宿だけど・・・」

鐘箆「野宿か・・・全くしょうがねェなヒグラシは 野宿してやるよ」

蜩「俺のせいかよ!!」

天変地異の町ウィザータウン・・・・
この地から蜩達の旅は始まるのだった・・・

九話・・・完          十話へ・・・







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