変わりゆく季節の中で~序章~




「ねえ……ゆうちゃん………」

同じ学校の制服を着た女の子が、寝ている俺の身体の上にゆっくりとした動作でのしかかってくる。
俺の身体は金縛りにかかったみたいに動かなく、声も出ない。

「ゆうちゃん……私の身体さぁ……」

身動きできない俺の身体の上で、幼なじみがゆっくりとした動作で制服に手をかけた。
まずブレザーを脱ぎ、リボンを取る。
そんな行為に、俺の胸が高鳴っていくのがわかる。
続いて、Yシャツのボタンを一つずつ外し始めた。

「小さい時より、成長したでしょぉ」

ボタンを全部外し、そしてブラのホックを外すと、形のいい胸があらわになった。

「大きくなったでしょぉ………ねぇ、ゆうちゃぁん…………」

甘い声を出す幼なじみの胸がどんどん俺の顔に近づき……


「起きろーっ!」


がばっ!
布団が剥ぎ取られた。

「・・・・・」

先ほどまで俺の上にのしかかっていた幼なじみが、両手で布団を持ってベッドの横に立っている。

「・・・・あれ?」

「もう、また寝ぼけてる~。ほらぁ、早く起きてぇ。でないと、顔にいたずら書きしちゃうぞ~♪」

水城が笑いながら俺の足元に座る。
朦朧とした意識の中、とりあえず上半身を起こしてみる。

「・・・・・」

俺の目の前には学校の制服を着た水城。

(水城・・・・制服・・・・胸・・・・胸?そういやさっき近づいてきて・・・・・)

と、夢の続きか、また胸が近づいてきた。

「おはよ、寝ぼすけさん♪」

「水城の・・・・」

「え?ちょっとゆう――」

「胸」


ぽふ。


「き――きゃああああああああああああぁぁぁぁっ!!」

ばきっ!右フック。

「ゆうちゃんのっ!」

ごっ!!左アッパー。

「ばかああああああああぁぁぁっ!!」

どすぅっ!!!みぞおちフィニッシュブロー。
3HIT。
残りHP 0。
K.O.

「ぐふぇ・・・・」

俺は再び、ドリー夢の世界へと旅立った・・・・


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